Novel 1
□届け、届け、2つの思い
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「じゃあ、いってくるわねファイン」
「いってらしゃい、レイン」
マイクをうれしそうに握り締めながらレインはブライトのもとへ走り去っていった
その後ろから重たそうなカメラを持ったプーモ達がゆらゆらと揺れながら飛んでいく
みんなの姿が見えなくなるまで、ふらふらと揺れていた手が止まる
その手をゆっくり戻し、くるっと反対方向を向き歩き始める
「どうしようかな〜・・・・これから・・・」
窓の外からクラブ中の人たちの声が廊下に響きわたっていく
誰もいない長い廊下をファインはいろんな声に包まれながら歩いていった
強い風が窓の外からファインの髪を揺らす
「すずし〜・・・」
その風を満喫しながら、ダンスのステップのように前を歩いていく