Novel 1
□おにいちゃんといっしょ
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「それで、おにいちゃん。こいびとってなぁに?」
「秘密」
「えー!」
頬を膨らませるファインにまた抱きしめる
「あー、もう本当にかわいすぎる・・・・」
「いたい、いたいよぉ・・・・」
ああ、この子もいつかは恋人を作ってその人に嫁いでいくのだろうか
兄心としては少し、さびしい・・・
「ファインは、好きな子っているのかい?」
「んーとねぇ・・・おにいちゃんだよ!」
花が咲いたようにファインが笑った
ファインがもしお嫁にいくとしたら僕は死んでしまうんじゃないのだろうか
本当に僕は親に生まれなくてよかった
だって親はもっと悲しいしつらそうだから・・・・
「もう、かわいすぎる・・・・」
「いたいっ、いたいって〜!」
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