企画部屋!

□ろ
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ふとしたとき、たまに思ってしまう。

転生したら、僕はまた君に会えるのだろうかと。

来世では、君はきっと僕のことを覚えていない。

もし君に出会ったら、

僕はどうしたらいいのだろう。






「…邪魔なんだけど」


「……」


「ねぇ、聞いてる?」


答えない骸に、雲雀はため息をついた。

今日の骸は少し様子がおかしい。

いつもなら応接室に入ってくると、ソファーで本を読み始めたり、とにかく静かにしている。

雲雀が仕事を邪魔されるのを嫌うことを知っているから。

しかし今日はなぜか、書類の整理をする雲雀の背後から抱きついて離れない。

正直、雲雀は邪魔で邪魔でしょうがなかったが、

それ以上にいつもと様子が違う骸に戸惑っていた。


「…なんなの、き「恭弥は」」


雲雀の声を遮るように骸は言葉を続けた。


「生まれ変わりを信じますか」


「…六道輪廻の事?」


「何で知っているんですか」


「君に関することだし。

 知りたかったからだよ。」


いつもなら、そう…いつもなら、ここで骸は

「愛されてますねぇ、僕」などと言って嬉しそうにするだろう。

やはりその日の骸はおかしかった。


「それで、君は信じているのですか」


彼に似合わない、不安そうな声だった。


「信じてるよ。」


だって、君が証明してるじゃないか。


「…生まれ変わっても、僕は君を好きになると思うよ。」


「…なんで分かるんですか」


「だって僕のことだもの」


雲雀がそういうと、骸はようやく笑った。


「本当に面白い人ですね、君って!

 いいでしょう、来世でもきっと僕に惚れさせてみせますよ。」






六道輪廻
 (衆生が六道に迷いの生死を繰り返して、車輪の巡るように停止することのないこと。)


 
 

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