企画部屋!

□ヒ
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※+10years


ある日の、穏やかな午後の事。


「雲雀くん、紅茶と緑茶どちらがいいですか?」


「緑茶」


即答する雲雀に、骸は苦笑した。


「ほんとに日本のものが好きですね」


「うるさいな」


「いえいえ、別に馬鹿にしている訳ではありませんよ…

 確かお湯は30℃くらいが適温でしたよね」


雲雀は、お茶を運んでくる骸を見て思い出し笑いをした。

十年前、骸にお茶を淹れるように頼んだら、なんとお茶に砂糖を入れて持ってきたのだった。

しかも大量に入っていて、とても飲めたものではなかった。

『え?緑茶には砂糖を入れないんですか?』

とか言っていた頃よりは、


「君も成長したよね」


雲雀がしみじみと言うと、骸は少し顔を赤くした。


「あれはしかたがないでしょう」


「しかたがなくないだろう、どう考えてもさ…」


あれから骸は特訓をしたらしい。

雲雀は骸が入れるお茶はおいしいと認めざるを得なかった。




二人は任務が重なることが多いため、会えないことが多い。

骸と過ごすこの時間が、雲雀の心の癒しで、楽しみでもあった。


「骸」


「なんでしょう」


「お茶ではなく、そろそろ君を堪能したいな」


珍しい雲雀の誘い文句に、骸は目を見開いたが、すぐにいつもの笑みを浮かべた。


「いくらでも、堪能させて差し上げますよ」


雲雀は、骸の口付けで乾いた心が満たされていくのを感じた。





Hearing
 (心の癒し)

 
 

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