☆Gift
□KY男は企む
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「雲雀さん、ご馳走ありますけど…何か食べますか?」
「いらない」
沢田綱吉が差し出した取り皿を、僕は手で払いのける。
今、僕の視界の向こうにいるのは、1人で何かをやってるアイツ。
ファミリーの多くがご馳走とやらを食い散らかし、騒ぎまくっているのに、アイツはめずらしくやけにおとなしい。
気にしたくもないけど…。
好奇心というもののせいで、ついつい奴に近寄ってしまった。
けど、これが落とし穴だった。
「六道骸。君は何をしてるの」
「………」
「聞いてる?」
「………」
「ワォ。シカト?」
奴の背中にトンファーを突きつけると、やっと反応した。
「…!! クフフ…恭弥君、丁度いいところに来ましたねッ」
「人のことシカトしといて今更なんなの」
「すみません。今、コレを聴いていたので…」
奴が手にしているのは、今流行りの小型iP*d。
「何聴いてたの」
「クフフ…興味あります?」
「君が言うと余計ね」
「ささ、最初から聴いてみて下さいッ!」
奴がやたらテンション高くてうざったいけど…。
とりあえず、イヤホンを両耳に入れる。
「ねぇロック○ン!! ヤらないか」