SHORT STORY

□俺と捨てネコ
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一向にネコが懐かない。

拾ってから一ヵ月以上も経つのにもかかわらずに。



声をかけても身体をビクッと揺すらせるだけで部屋の端っこに縮こまってる。
顔を向けてくれる事さえしない無愛想なネコ。

何かに怯える哀れなネコ。

この家には俺とお前しかいないのに。


「ネコ、ご飯を冷蔵庫に入れておくから温めて食べるんだぞ」
ネコにそう言って、鍵を持って家を出た。




会社に着いた早々、デスクに大量の書類が待ち受けていた。
一番近くにある書類を取って見れば、自分の所に持って来なくてもいいようなモノだった。
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