絶えたる誓いを護り抜け

□生まれ出さき灯
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◇   ◇   ◇   

晴明は、生まれ来る孫の事で頭を悩ませていた。
息子の吉昌も同様の占が出たらしく、最近はいささか顔色が良くない。

「晴明、どうした?」

主の背中がいつもと違う事に気が付いた勾陣が、音もなく顕現した。

「勾陣か……」
「吉昌の子供のことか?」
「ああ、やはり些かよくないようでな」

吉昌の妻である露木のお腹には新しい命が宿っていた。
吉昌にとって三人目の子供で、晴明の孫になる命だ。

もうすぐ産まれるであろうその命は、どうやら肺が弱いらしい。

「無事に産まれるとよいのだが……」

その子の命の輝きはあまりにも薄い。
何事もなく生まれたとしても、はたして長く生きられるだろうか。

「大丈夫だ、晴明。お前の血をひく者なのだから」
「そうか……」


それから三日後、その子は無事にこの世に生を受けた。

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