絶えたる誓いを護り抜け

□生まれ出さき灯
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「おや? ずいぶんと起きるのが早いのう」

ーおじいさま、なにをしていたの?

「ん? お仕事じゃよ。ちーと面倒な仕事を頼まれてな」

穏やかに手招きしてくる祖父の元に、とてとてと近付いていく。

ーおじいさま、ねていないの?

「心配してくれるのか? 成明は優しいのう。終わったら眠るから大丈夫じゃよ」

笑みを深くした晴明は、成明を自らの膝の上に乗せた。

文台にのる筆や文字の書かれた符に興味を示したが、祖父が仕事で使う大事なものだと知っているので決していじったりしない。

祖父と孫の微笑ましい光景を見ながら、勾陣は成明が引きずっていた袿を手に取った。そのまま成明の肩に掛けてやる。

ーこーちん、ありがとう。

大好きな祖父の傍らで、大好きな神将がいて。

「成明、寒くはないか?」

ー大丈夫だよ。

今日は調子もいいし、朝から祖父に相手をしてもらえたから、成明はご機嫌だった。

ーねぇ、おじいさま。

「なんじゃ?」

ーききたいことがあるの。

「言ってごらん。じい様に答えられることなら何でも答えるよ」

ーあのね………



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