短編
□HAPPY!?Halloween!!
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ことの発端は、マルクト帝国からの一通の手紙だった
HAPPY!?Halloween!!
『よろこべ!衣装が完成したぞ!というわけで取りに来い』
という、意味不明な手紙がルークたちの元に届いたのが昨日のこと
もちろん差出人はピオニー陛下だ。初めはジェイドによって手紙ごと事実が抹消されかけたのだが『あ、ちなみにこれ、勅命だから♪』としっかりちゃっかり書かれていた
そんなこんなで現在、ルークたちはグランコクマに来ている
「よう、お前ら!よく来たな!」
ピオニーがにかっと笑って出迎えてくれる
「ええ、どこぞのだれかが非常に不愉快な招待状をくださったものですから」
にっこりと笑顔だが、ジェイドの目は笑ってない
「そーかそーか、そんなに嬉しかったか」
そんなジェイドなど気にもとめずにマルクト皇帝様は笑っていってのける
・・・ジェイドの周りの温度が下がった気がした
「あ、あのっ!陛下!それで、衣装ってなんですか?」
場の空気を変えるべく、ルークがピオニーに尋ねる
「ん?おお、そうだった。実はな、海の向こうの大陸では、この時期、仮装をして町を練り歩く祭りがあるらしくてな!というわけで俺も用意してみた」
(どうしてそこで"というわけで"になるんだ?)
内心そう思うが言ったら何があるかわからないのでガイは苦笑に留めておいた
「まったく、一体何をしてるんですか、あなたは」
「いつも大変な旅をしているおまえたちにちょっとしたサプライズをくれてやろうという俺の心遣いだろうが。ありがたくうけとれ!」
そのままルークたちは問答無用で更衣室まで引きずられていってしまった