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□いらっしゃい
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ここは、かぶき町にある『かまっ娘倶楽部』。ここには化け…いや、美しい女性が働くいわば夜の蝶のやっている者達が働く場所。


最近そこにはいつもはいない銀髪のツインテールの子がいるとかぶき町で話題になっていた。


「ってことでさぁ、土方さん。今日辺りその銀髪の子を見に行ってみたらどーですかぃ?」


「何で、俺がそんなとこに行かなきゃなんねーんだよ。くっだらねぇ。」


そんな事を言っているが土方はさっきからそわそわとタバコを持つ手を代えている。視線は定まってなくキョロキョロしていた。


「土方さん。嘘はいけねーや。本当は行きたいんでしよぅ?噂の娘が万事屋の旦那かどうかを。」


全てを分かっていた沖田に見抜かれその日の夜仕事を早めに終わらせた土方は隊服ではなく黒の着流しを着て噂の場所へ行った。



−大体その娘が銀時がどうかなんてわかんねーじゃねーか。…でも、この歌舞伎町で銀時以外に銀髪なんて見たことねーし。


ぶつぶつと呟きながら歩く土方の耳に聞きなれた声が聞こえた。


「いらっしゃーい。よっててー。可愛い子いっぱいいるよー。


客寄せにしてはあまりにやる気の無い態度。しかし、その姿はあまりに可愛く男と分かっていても一回立ち止まって確認してまう。それが、今歌舞伎町で話題のホステス万事屋 坂田銀時だった。


その可愛さに土方は吸っていた煙草を落としてしまった。銀髪を二つに結び歩くたんびに揺ら揺らと揺れ、薄ピンクの着物を着、それに会わせる様に軽く化粧をしている銀時はそこら辺にいる女より可愛かった。


土方には気づかない銀時は客引きをやっていたが銀時の可愛さに近づいた男と一緒に店へ入るのが見えた。


−あいつっ!いくら仕事でも知らねー男と腕なんか組んで…。


男と消える銀時を見て現実に戻ってきた土方はその店へ入っていった。


「いらっしゃいませ〜。」


入った瞬間に化け物共に囲まれる土方。


「きゃ〜!超イケメンじゃな〜い!いっぱいサービスするわよ!っさ、ご指名は誰かしら?」

「……銀髪の奴いるだろ?そいつで頼む。」

「パー子ちゃんね!かしこまりました!」


そぉ言ってその顎の割れている男…いや、女に席に案内された。





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