小説2
□第10話 進むべき道
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穂乃果「うううううう、寒いよぉ……」ブルブル
海未「冬ですもの。当たり前です」
ことり「あはは…
早く神社へ行ってみんなと合流しなくちゃね」
元日の深夜0時00分
未だ薄く積もる雪の道を、いつもの2年生組は3人並んで外を歩き
初詣の場所である神田明神へと向かっていた
穂乃果「もうみんないるかなぁ」
海未「どうでしょう……」
すると神社前の石階段に見慣れた人影が3人
花陽「あっ!」
凛「おーい!!こっちこっちーっ!!」フリフリ
穂乃果「花陽ちゃん達だ!」タタタッ
1年生組を見つけ
穂乃果達3人は小走りで駆け寄った
穂乃果「おっはよう花陽ちゃん!
凛ちゃん!
真姫ちゃ……………Σぅえええ!?」ビクッ
真姫「……………なによぉ…///////」カアアアアッ
穂乃果は真姫の格好を見て
思わず後退りした
海未「失礼ですよ穂乃果………
とっても綺麗な振袖ですね、真姫」
ことり「うんっ!!凄く似合ってるよー!!」キャーッ
真姫「そ………そんなに騒ぐ程のものじゃないわよ………///////」フィッ
真姫は真紅の生地に
様々な花が咲き乱れている絢爛な振袖を着ていた
普段のクールビューティさとは違い
清楚な雰囲気を漂わせている
花陽「そこまで照れなくても………」
真姫「Σ照れてない!!」
凛「でもホントにキレーだにゃあ…!!」
真姫「〜〜〜〜〜〜〜〜///////////////」
海未「はいはい、真姫をいじめるのはそこまで。
絵里たちはまだ来ていないのですか?」
花陽「ううん。
今、希ちゃんと一緒に境内のお手伝いをしてるんだって。
だから穂乃果ちゃん達が来たら来てって言ってたよ」
ことり「そうなの?にこちゃんも?」
凛「みたいだよ」
穂乃果「わかったよ。
じゃあ私達も行こっ!」
冷気で白くなった息を吐きながら
石段を登っていく6人
すると
にこ「おーい!!」ヨロヨロ
穂乃果「ふえ?」
ことり「あ、にこちゃん!」
離れの物置小屋から
何やら大きなダンボールを持ってにこが現れた
にこ「ちょっと手伝ってー!」ヨタヨタ
穂乃果「う、うん」
このままでは倒れてしまいそうなので
穂乃果が慌てて駆け寄った
穂乃果「っとと……!
にこちゃん、なにこれ?」
にこ「販売用のお守りよ。
今年は通年以上に盛況らしくてね
ほら、見てみなさいよ」クイッ
顎でにこが示した先を見てみると
穂乃果「Σうわっ!?何この人!?」
花陽「すごい………100人くらいいるのかな……」アセッ
賽銭箱付近やお守り売り場
そして炊き出し場は特に人が溢れかえっている
にこ「絵里と希は今売り場でお客さんを捌くのにてんやわんやになってるわ。
あんた達も手伝いなさいっ!」
凛「っええぇぇぇー!?」
にこ「手伝ってくれたらちゃんと報酬はあるわよー?」
凛「じゃあやるっ!!」
真姫「…………ゲンキンねぇ……」ハァ
というわけでとりあえず
絵里達と合流するため売店に向かう穂乃果達
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絵里「はい!3つで600円になります!」
希「ありがとうございましたー」ペコリ
絵里と希は売り場の先頭に立って
止めどなく押し寄せる買い物客の相手を
一身に引き受けていた
凛「絵里ちゃん!希ちゃぁーん!!」フリフリ
にこ「追加、持ってきたわよー」
絵里「みんな!!」
希「明けましておめでとう」
海未「おめでとうございます。
今年もよろしくお願いします」ペコリ
絵里「こちらこそよろしくね。
あっ、いらっしゃいませ!」アセッ
穂乃果「………相当忙しいみたいだね。
にこちゃん、私達何すればいいかな?」ボソッ
にこ「まずは持ってきたお守りを陳列。
それから絵里達と一緒に接客よ」
凛「りょーかい!」
ことり「接客なら任せてっ」ニコッ
穂乃果「よっし!
みんな手分けしていくよっ!!」
6人「おおーっ!!」
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