小説

□再会
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デュエルアカデミアの卒業式から数カ月




万丈目、翔、剣山、レイ達もそれぞれの道を歩き出し始めていた



もちろん、十代と明日香も



十代は一人旅

明日香は北米留学




再会の約束をした十代と明日香は未だ出会えずにいた…













北米、カナダ


季節は真冬



日本で言う北海道以上の厳しい寒さが人々の身に突き刺さる




その大通りで明日香は歩いていた



「ふぅ……寒い…」



数カ月経っても変わらぬオベリスク・ブルーの制服を身に纏い、首にマフラーを巻き手袋をしただけの明日香は端から見ても寒そうに見えた



脚などほぼ丸出しである



「大分積もったわね…雪…」



歩道は何とか整備されているが、その他の場所ではまだ30p以上の積雪が見られた



それを眺めて明日香は嘆く



「もう、そんなに経つんだ…」



立ち止まり降りしきる粉雪を見上げて息を吐く


吐息は白く染まった



「……らしくないかな。感傷に浸るなんて…」



明日香は再び歩き出した




目指すはデュエルアカデミアカナダ校


























同時刻



カナダ国際空港





のすぐ外




「ふわああ〜〜さみぃぃ〜〜〜!!!」



オシリス・レッドの制服のみを着用した快活な少年が、カナダの気温に悲鳴を上げていた



すると、少年の担いでいたバッグからボフッと猫の頭が飛び出した



「ふにゃぁああ〜…」



「おお、ファラオ〜!!さみぃなあ、カナダって!!」



するとファラオと呼ばれた猫はガバッと口を開いた


そこからは光の球体が飛来して、次第にそれは人の姿を形作った



「当たり前だにゃ。カナダは日本よりもずっと北にあるにゃ。寒くて当然にゃ」



「大徳寺先生は寒くないのか?」



大徳寺と呼ばれた細身の男は表情の奥を読ませないような笑顔をしている



「私はもう死んでるようなもんだから、全然寒くないにゃ。十代君達と違って」



「…なんかひっかかる言い方だな…」



十代と呼ばれた少年は愚痴を零し、そして目の前に広がる白銀の世界を見渡す



「さあて、行くとしますか。あいつに会いに!!!」



十代は銀世界に踏み出した



目指すは、もう数カ月会っていない彼女のところ…






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