小説

□新学期
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冬休み、新年が明けいよいよ新学期がやってきた

入学式前、始業式前のどこの学校にもある恒例行事が桜ヶ丘高校でも行われていた

「クラス替えかぁ……」

律が生徒玄関前に張り出されたクラス割りを見ながら言う

「なんかドキドキするねっ!」

「ふふふ…そうですね」

「たしかに、少し緊張するな…

唯の感想にムギと澪もそれぞれの気持ちを漏らす

そして律が

「狽ィっ!!私の名前発見っ!!!」

律がボードを指差しながら叫ぶ

「2組だっ!!」

「狽っ!!私も2組!!!」

「私もです!!」

律に続いて唯とムギも2組な中、澪は

「……………1組…」

「「「狽ヲっ………」」」

三人はどう言葉をかけていいかわからなくなり、沈黙した

「な…なんだよ皆して…

するよ律が、ガシッ、と澪の肩を掴み

「寂しくなったらいつでも1組に来てもいいんだよ?」

「私ゃ小学生か

コントのような会話を終え澪は三人と別れて、独り教室へと向かった













「…………寂しい………」

案の定、教室の中には知っている人はいなく、早くも澪は孤立状態だった

「はぁ……」

深い溜め息をついた澪

すると

「澪!!!」

「煤\―!?」

そこにいたのは和だった

和は澪の傍に来て、安心したように掌を合わせた

「よかった……唯ともクラス離れちゃって、知っている人がいるか心配だったの。これから1年間よろ「よろしくっ!!!!」

澪は和の言葉を遮るようにして和の手をにぎりしめた
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