小説
□文化祭
1ページ/3ページ
夏休みがあけて一週間
いつも通りの練習や娯楽の日々が再開した
そして今、桜ヶ丘高校は文化祭の日を迎えていた
「私が……ボーカル……」
「まだ言ってんのか……」
放心状態の澪に律が呆れた声をあげた
場所は音楽室
ムギと唯は機材を運び、律と澪は音楽室で休憩していた
「もう観念しろ。唯の声があんなんじゃ無理だろ?」
「うぅ〜〜……」
「こいつは……」
すると、音楽室の扉が開き
「どう?緊張してる?」
紫苑が入ってきた
「私は平気だけどさ〜…澪が……」
澪は緊張と羞恥心のあまり、紫苑が入ってきたことにも気が付いてないようだった
紫苑は、ふぅと息をついて澪に近付き
「………澪?」
肩にポンと手を置いた
「這狽ミやああぁっ」
すると、体をびくつかせて驚き、ガタンと音をあげて椅子から立ち上がり奇声をあげた
「狽チ!?」
さすがの紫苑も驚き、手を澪から離した
「おい澪……紫苑さんだぞ……」
「狽モぇ……?」
澪が恐る恐る振り向くと、そこには苦笑いした紫苑が立っていた
「だ……大丈夫……?」
「狽っ……すっ、すみませんっ!//変な声出して……///」
澪は深々と頭を下げ謝罪した
「別に気にしてないからいいよ。それより、準備のほうはどう?」
「今は唯とムギが頑張ってます」
「それが終わったらいよいよ本番だな〜」
「緊張はすると思うけど、気兼ねする必要はないよ。僕も客席で見てるから」
そう言って紫苑は音楽室から出て行った
「…………」
「…………」
「………いいとこ見せろよ?」
「狽ホっ……ばか!!/////」
.