【青の鳳凰】

□政府への宣戦布告
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「――そういうわけで…ロビンちゃんはその“CP9”に何やら過去の“根っこ”を掴まれちまってる」


サンジはロビンの事情を話した。


「別に奪い返せなかった言い訳をしてェんじゃねェが、これから敵地へ乗り込んだからとロビンちゃんがおれ達に身を委ねてくれるかはわからねェ」

「んなもん関係あるかーっ!!!絶対許さんぞー!!!」
「うおー!!!」


ルフィとチョッパーは怒りに叫んだ。


「ロビンめーっ!!!」
「何でよ!!!」


ナミがルフィの頭を叩く。


「そうじゃねェか。何でおれ達が助けに来るのイヤがるんだ!!!」
「助けられた後のこの一味を心配して苦しんでんのよロビンは!!」
「そんな事まで知らんっ!!!」


ルフィが怒鳴る。


「放っといたらロビンは殺されるんだろうが!!!死にてェわけねェんだから助けるんだ!!!」
「それは勿論そうだけど……!!!」


そう言い返すが、ゾロに止められルフィは聞く耳を持っていない。
ナミはそんな様子に、満足げにため息をついた。


「そういえば、ノキはどうなんだ。乗ってたんだろ」


ゾロがサンジに聞いた。
すると、サンジは顔を顰めた。


「あいつは今回おれらの敵側だ」
「え!?ノキはロビンと仲が良かったのにか?何でだ!?」


チョッパーが聞く。


「ロビンと同じ様な理由っていうわけじゃないの?」
「それを聞くひまがなかったんだ。でもあいつらに協力的だった」


そこに、パウリーが声をかけた。
紙にエニエス・ロビーの地形を書き、指で指し示す。
そして、作戦を伝える。

作戦はこうだった。

ルフィ達は海で5分待機。
その間にフランキー一家達が「正門」と「本島前門」を開ける。
そしてそのまま、前進。


「麦わらさん達はとにかく!!無駄な戦いを避けて「CP9」だけを追ってくれ!!!」
「ああ!!!わかった!!!」


ルフィがはっきりと答える。
その時、列車が本島の正面に来た。


[エニエス・ロビーの後ろの空をよーくごらん!!!]


ココロがそう言い、全員がそこを見る。
天まで届くのではないかという程の巨大な門がそびえ立っていた。


[アレが“正義の門”ら……!!!]
「!!?うおあああ〜〜っ!!」
「でけ〜〜〜!!!」

[全開になる事はまずねェ。罪人が通過する時、あの扉はほんの少しだけ開く]


扉の向こうには「カームベルト」の様な、大型の海王類の巣が広がっている。
普通の船は入り込む事はできないが、海軍はそこを通過する手段を持っているという。


[――つまり、海賊娘の言った通り………。連行された罪人を取り返してェなら、あの門を通過するまでが制限時間(リミット)って事ら!!ぐずぐずしてるヒマはないよっ!!!]
「そんじゃおれ達ァ作戦通り先行する!!!援護は任せとけ!!」

「オイ、そこ二人はこっちじゃねェのか」


ナミとそげキングもフランキー一家と同じ様に拳を作る。
ゾロはその二人につっこんだ。


「あれ?ルフィは?」


チョッパーがふと気づく。


「え?さっきまでここに…」

「あれ!!?麦わらさんっ!!?」


フランキー一家の一人が鉄柵を指差した。
そこには、ルフィの姿が…。


「何やってんだあいつは勝手にーーっ!!!」
「あの人作戦全然わかってねェ〜〜っ!!!」

「………」
「ムダだった」
「「わかった」って言ったよな」
「5分“待つ”とかムリだから」
「そりゃそうか」


そのまま、作戦は決行される。

ルフィは正門まで腕を伸ばし、旗竿に掴まる。


「おお!!何じゃここはー。すんげー穴ボコ!!!島が浮いてるみてェ!!」


下にいる海兵や役人達がルフィに向かって発砲すると、ルフィは中へ入って走り出した。
それはスパンダムの元へ報告される。


[侵入者が一名「正門」を越え「本島前門」へ疾走中!!!]
「…………。何だ侵入者の一人くらい。落ちついて始末しろ!!」

「……こちら「本島前門」。侵入者を確認……。今すぐ始末します。ご安心を…」
[気をつけて対応してくれっ!!私の目が正しければその男…“麦わらのルフィ”かと……………!!!]


ルフィは門番を蹴り飛ばし、突き進む。


「何!?今何て言ったんだ!?」
[懸賞金一億の!!海賊“麦わら”かと思われますっ!!!]

「ロビンはどこだァ!!!!」


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