【青の鳳凰】

□試練と生け贄と神の島
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『………』
「おい、どうかしたか?」
『…いや、物音が聞こえただけ』


ノキは止めていた足を進める。


『ロロノア・ゾロ。この森は迷いやすいから、ナミにしっかりついて行った方が――…』


振り返ると、別の方向へ進みそうになっているゾロを見つけた。


『おいー!そっち違う!!』
「あ?」
『前にナミとロビンちゃんがいるじゃん!何でそんな方向に行くのさ!!ビックリだよ!!』


ノキはゾロの手を引き、元のルートに戻す。


『ナミ。1つ聞いてもいい?』
「何?」
『ロロノア・ゾロは方向音痴なの?』
「ええ、もう重症なくらい」
『………』


ノキは大きなため息をつき、ガックリとうなだれたのだった。






















「ほほうっ!!さァさァ早くしないと船はどんどん迷いの森へ!!」
「オイ、とにかく船を追いかけねェと……!!この森で見失ったら探すのは一大事だぞ!!!」


ウソップは船が走って行くのを追いかける。
サンジが止めようとすると、ルフィが行けと言った。


「ゴムゴムの……!!“銃(ピストル)”!!!!」


ルフィはサトリに攻撃するが、サトリはそれを簡単に避け、その伸びた腕を掴んだ。
そして、その腕を引き、ルフィを木に叩きつける。


「ほっほほう!!慌てずにゆっくり行くといいぞ」


サトリは相変わらず玉の上で跳ねながら、2人を探す。


「いたいた!」
「おい!!見えたか!!ウソップ!!!」
「おお!!あった!!」
「指示しろ!!」


ウソップは高い木に登り、サンジが下を走っていた。
ウソップが船を探し、サンジが船に乗って止めるという、連携プレイだ。
サトリがそれを止めるかのように玉を蹴った。


「危ねェサンジ!!!そっちに「玉」がいったぞ!!!」
「何!?ルフィは何やってんだよ」


その玉はサンジの元へ…。
と、思いきや。
玉は他の玉に当たり、その玉はまた別の玉に当たりそして――…


「狙いはおれでした!!!」


ウソップの方向へ飛んでいったのだ。
その玉を避けるために後ろに飛んだ。
長い鼻の先が玉に当たる。

ぽんっ


「ん〜〜はずれか」
「ぎゃああああ逃げて損した」


玉は爆発せず、その代わり花が出た。
ウソップはそのまま地面に落ちる。


「ほべがばァ!!!」
「アホォ!!!」


ルフィがサトリに向かって行く。


「ゴムゴムの……!!!“銃乱打(ガトリング)”!!!」


またしてもサトリはルフィの攻撃を避ける。
ルフィの攻撃は無数の玉に当たる。
その玉は別の玉に当たり、その玉はまた他の―…


「何だ!!?」
「だめだもう手遅れだ!!」
「八方から飛んでくるぞ!!」
「ほっほほほっほ!!面白いなお前達」


宙に浮いていた玉は、予測不可能な方向へ飛んでいき、ルフィ達を襲う。


「うわ!!「ヤリ」に「カニ」!!?」
「ぬおォ!!4つも一気に!!」
「熱ち!!!熱ち熱ち!!!水、水!!川ァ!!!」


ルフィは尻についた火を消すために雲の川に飛び込む。
だが、魚が顔を出し、ルフィに噛みついた。
ルフィはそのまま雲の川をつきぬけ、下の川に落ちそうになる。


「ルフィ!!!下の川には落ちるな!!!底がねェかもしれねェ!!!」
「え!?」


思わず腕を伸ばし、つるに掴まった。


「ア〜〜アア〜〜」


つるに掴まり、ターザンのようにそのまま宙を移動する。


「いやアホかてめェ!!!」
「はっ!!その手があった。今こそ試す時だ!!新兵器「ウソップアーアアー」!!!」


ウソップはそう言うと、ゴーグルで船を探し、ある木の枝に、ベルトに固定されたロープを飛ばした。
そして、近くの木に登り、ロープを握った。


「よしっ!!あの船まで一直線だ!!!」


ターザンの要領で船まで移動し、飛び乗るという寸法らしい。
そして、立っている木の枝から足を離した。


「ウソ〜ップア〜アア〜!!!」


そのタイミングは絶妙で、ロープを切り離せば船に飛び乗れた。

のだが…


「しまった!!ロープはベルトに固定してあるので、おれはロープから降りられないっ!!!」


そして逆戻り。
先程立っていた木の枝に手を伸ばすが、届かない。
2人はつるとロープに遊ばれる。


「お前らちょっと話がある」


さすがのサンジも青筋を浮かべた。


「いいな!!今の事は忘れてやるから、おれの言う事を聞け」
「アイ!!すいぱせんでした!!」
「すいばせんでしたっ!!」


ルフィとウソップはサンジの鉄槌によりボコボコにされていた。


「――とにかく、一旦船の事は考えるな…。3人で一気に」


サンジが2人に指示を出そうとした時、サトリがサンジを倒した。


「「サンジ!!!」」
「生は苦しみ……。さて…あと2人」


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