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□夢見る姫に捧げる物語
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「一人暮らしって言うから汚い部屋想像してたけど、結構きれいにしてんのな」
「基本的に物がねぇんだよ。姉貴がいたらきっとそこらじゅう悪臭だな」

下らないやりとりをしながら部屋に入り
あまりの生活感のなさに驚いた

「え?コンビニ弁当だけど?」
「…は!?毎食コンビニ弁当なのか!?」
「さすがに毎食っつーわけじゃねーけど、ほとんど」
「そんなんじゃ栄養つかない、台所借りるな!」

部屋にも。
台所にも。
リビングにも。
生活感のかけらもないくせに…獄寺の気配はちゃんと、あって。
仄かに鼻孔をくすぐる芳香剤の香りが俺をくらくらさせる。

空の灰皿とか、買ったばかりの芳香剤とか……そんな物にすらあらぬ期待を抱く。

俺が来るから灰皿きれいにしたのかな、とか。
俺の為にタバコの匂い消そうとして買って来たのかな、とか。

そして……


「ご、獄寺……何やってんの…」
「あ?何だよ?」
「だから、何で……脱いでんの…」
「はぁ?暑いからに決まってんだろ?それともお前は寒いと脱ぐのかよ?」
「…そ、そうだよな…」
「…ったく………」


これは何かの罰ゲーム?
それとも俺への試練なのか?
部屋でゆっくりしてたら獄寺が上に着ていたワイシャツを突然脱ぎ出しランニングになった。
時折ちらっと見え隠れする獄寺の胸元……。


ヤバい……


to be continued...》
 

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