たからもの

□ぼやぼや
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ドアの音に目を向けるとまたあの男が立っていました
「流川君、また来たの?」
「っす」
それだけ言うと流川君はのろのろとベッドまで歩いてごろんと寝そべりました。いつもの通りです
「昼休み終わったら」
その言葉から2秒も3秒も経たないうちに、寝息が聞こえてきました。続く言葉はもう分かっています。
私は3年目の保健委員で、今年は委員長を任されました。ある程度の消毒くらいはできます。今日は週に1回巡ってくる当番の日なんです。当番の日は朝・昼・放課後と先生の補助をするのだけれど、「あなたなら安心だわ」とか言って職員室にひっこんでしまいました。職務放棄ですよ、先生
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