ダンボール戦機
□郷仙郷SS
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「やっちまった…」
仙道ダイキは赤くなった顔を片手で隠した。
先程ミソラ二中の番長、郷田ハンゾウのLBXを破壊してしまったのだ。
破壊するつもりはなかった。
「ハンゾウ怒ってるよな」
もともと番長同士だから張り合っていたが、それ以前に幼なじみなのだ。
他人がいる手前、馴れ馴れしくする訳にはいかない。
そしてついついキツくなってしまう。
「にしても山野バンか…ハカイオーを俺より先に倒したなんて」
俺が最初にアイツを倒すつもりだったのにと呟く。
「誰が何を倒すって?」
「ハ…ハンゾウ!」
いつの間にか隣に来ていたハンゾウが嫌味っぽく言った。
「その…悪かったな、ハカイオーを」
「別に気にしてねぇよ」
そう言って背中を叩かれる。
「じゃあな、もうここには来ねぇよ」
踵をかえしたハンゾウを呼び止める。
「ハンゾウ!」
「…なんだよ」
「また…な」
また言えなかった。
(好きだ…なんて…)
素直になれない、馬鹿か俺は。
ダイハンか…?
これはダイハンなのか?
付き合ってる雰囲気を全く出していないダイハンダイが好きです
ここまで読んでくださってありがとうございました