Dream ]U

□白昼の秘め事
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桐生、と名前を聞いた途端にタネを混ぜていた手が止まってもうた。
確かに固執していた相手ではあったが、あの一件でもう会う事もないかもしれんと勝手に思うとったんも事実や。
それがこないな形で巡ってきて、正直ワシは動揺しとった。


「頼むで龍司。これはワシ達からのお願いや」


「は?どういう事やねん」


「六代目とワシは、言うたように忙しくて行かれへん。金貸しは例の秘書のお姉ちゃんに釘刺されてもうてんねや」


「………はぁ」


「桐生ちゃんの顔潰さんといてくれ、頼むわ」


まぁワシはもう極道やないからどうって事はない。
が、真島はんはちゃう。
その極道、しかも組長さんが一民間人の堅気に向かって頭を下げるんが、極道の中でどんなもんかっちゅうんは良く分かっとるつもりや。


「や、止めぇや!自分何しとるか分かっとるんか!?」


「分かってんで?そないに堅気も極道もあるかい。ワシは組長として来とるんやないで」


「………はぁ、分かった。行ったったらええねやろ」


「よっしゃ!これで六代目も安心するわ!」



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