ガチムチ保護者と破壊神

□[第三日目] 大人の事情 [七転八倒]
1ページ/14ページ




「これです」


「はい、確かにお預かりします!」


それからコーヒーを淹れて、二人はピッコロの部屋に戻った。
ピッコロは出来上がっている原稿をヤムチャに渡し、再びペンを握る。


「成る程ー。今回は敢えて、この描写で攻めていく路線なんですね」


「えぇ、まぁ。本当はKニバリズム系の、プラトニックな変質者の話しとか書きたいんですけ「却下です」


「ちょっと原案とか「却下です」


「ですよねー…」


笑顔で意見を破棄するヤムチャに、ピッコロは何も言えなくなり大人しくペンを走らせた。
その間に、ヤムチャは出来上がっている原稿を隅々チェックし始める。


「………………」


「………………」


ピッコロは時折コーヒーに手を伸ばしたり、資料の本をパラパラと捲りながら思案を膨らませる。
カリカリと聞こえるペンの音が、小さく部屋に響いていた。

ヤムチャも数枚原稿を読んでからコーヒーに口を付け、また原稿を読み始める。
ぱらりぱらりと原稿の捲られる音が、ペンの音と重なった。



次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ