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第五章†それぞれの想い
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「えっ、何だって?」

「ほら、今日だろ?城から大事な知らせがある日ってのは」

「何でも、女王陛下様直々にご発表なさるとか」

「おお、そうだったな!なら急いで城に行かないとなっ」















この日、ルメリア国王都フィロソフィア城の前にはたくさんの国民が集っていた。

城から大事な知らせがあるという事もだが、何より式典の時などにしか姿を見せない、女王・エレノアが国民の前に出てくるからだ。

女王自ら公表する事など、滅多にない機会である。





集まった国民のほとんどが女王見たさ、そして女性の多くは若き騎士団の各隊長と、それを束ねる美麗の青年・ハルヒ=ヴァレンタインが目当てだった。













「エレノア様はまだか?」

「早くハルヒ様が見たいわ!」

「私は、レノ様にお会いしたいですわ」

「皆様が揃うのを見るなんて久しぶりね」



様々な声がせめぎあう中、パンッという弾ける音と共に、ハルヒと正装をした五人の騎士隊長が姿を見せた。

沸き上がる歓声。


それが最高潮になったのは、エレノアが現われた時だった。



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