novel *リクエスト*
□桜色に染まるまで 後編
1ページ/18ページ
部屋へ帰り、私はそのままベットに身を沈めた。
どうして…どうしてわかったんだ??
「カガリ様…」
突然、ノックの音が響き、その声からダコスタだとわかり、私が扉を開けると、
「いいお知らせですよ…って泣いていらしたのですか??」
私が頬に手を当てると、いつの間にか涙が伝っていた事に気づいた。
「ぁ…や、これは…」
「アスラン様…ですね??」
「なんで知って!!」
「ご存知ないと思いますが、私は貴女がお生まれになった頃から陰のボディーガードとしてお守りしてきたのですよ。」
「ぇ??」
「当然、貴女がある授業を嫌って、毎日のように抜け出していたのも知っています。そこでアスラン様とお知り合いになり、幸福な時間を過ごされたことも…」
「ダコスタ…」
「カガリ様、お母様のラクス様が勝訴されました。」
「ぇ…じゃあ、お父様は…」
「はい。レイ様は無実です。もう、家に戻れるのですよ。」
「よかった…。ぁ…」
「アスラン様にお話しても大丈夫です。私は彼を見つけて、貴女とアスラン様を見てきましたが、彼は誠実な方。必ずや理解してくれます。」
「ああ!!」
ダコスタは優しく私の涙を拭って、背中を押してくれた。
「いってらっしゃい。」
「ダコスタ!!…ありがとうっ!!」
私はダコスタに抱きつくとお礼を言ってアスランの元へ向かった。
.