OTHERS

□PAST CLAP
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★戦国無双2猛将伝発売記念×
長曾我部元親


何故か眠れずに居た。

同じ布団で静かに寝息を立て眠る妻のお嬢を眺めて居たが、いつまで経っても眠気が沸いて来ない。

お嬢を起こさぬ様そっと布団から出て、枕元の蝙蝠髑髏を持ち縁側へ出る。



星降る夜だった。
やはり土佐の星空は美しい。

何ともなしに愛用の三味線を鳴らす。聴き慣れた音が夜の静寂へ消えていく。

静かな夜にふさわしい様に、静かに旋律を奏でる。
凄絶、が口癖になっている俺をあざ笑うような平和な時間。

すぅ‥と流れ星が一つ。

じゃらん、と弦が軽快に鳴る。


『元親様‥?』


愛しい声を背中に受ける。
静かに振り返ると、布団から体を起こし、眠そうに目を擦るお嬢の姿。


「お嬢、起こしてしまったか‥すまぬ。」


縁側から立ち上がり、布団へ戻る。

お嬢はまだ寝惚け眼で俺を見遣ると、優しい笑顔を浮かべた。


『どうなさったのです?』

「眠れなかった‥」


所在無さげな蝙蝠髑髏をまた枕元へ戻し、布団に座り込む。


『なれば、私を起こして下さればよかったのに‥』

「お前の幸せそうな寝顔を見て起こせる奴など居らぬ。」


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