ジョジョ
□アイルロフィリーアとあたし。
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あたしの名前はお嬢。
‥でも、これはあたしが「名乗る」時の名前。
パン屋の横にある家ではノッテ、海辺のテラスが気持ちいい家ではクロ、商店街の魚屋ではアーク‥
あとはなんだったかな、忘れちゃった。
今日ものんびりと1日が始まって、さて、何だかお腹が減ったわ。
朝ごはんの時間なら、誰かがあたしに何かをくれるはず。
あたしはお気に入りの塀の上からキラキラしてる海を眺めながら賑わう街の方へと向かうことにした。
行きつけのピッツェリア[ここでは確か、レオって名前。あたし女の子なのに失礼しちゃうわ!]に来たら、よく会うおかっぱ頭を見つけた。
おかっぱ頭はテラスでピッツァを食べながら、町行く人から挨拶されている。
『ニャー。』
「ん、あぁ。お前か。チャオ、久しぶりだな。」
おかっぱ頭にあたしも挨拶、ついでに足に擦り寄って、『ちょうだい?』って上目遣いに瞳を向ければ、おかっぱ頭はあたしの顎を撫でてくれた。
「すまないが、今日のピッツァは君の好きなのじゃなくて、パンチェッタなんだが…これでもいいか?」
『ニャァ』
運が良ければ大好きなエビとかイカがもらえるんだけど‥今日はパンチェッタだった。
まぁ仕方ないわ。無いよりはマシだし‥
「美味いだろ?ここのパンチェッタ。」
爽やかな笑顔であたしにご飯を分けてくれるおかっぱ頭。
確かに、すごく美味しい!
あたしはおかっぱ頭の足元で美味しいご飯を食べて、ありがとうの印におかっぱ頭に擦り寄った。
『ニャァン』
「どういたしまして。」
彼、あたしの言葉がわかるのかしら?
まぁいいわ。
あたしは更にゴハンを求めてある場所へ向かうことにした。
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