OTHERS
□synapse papyrus
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『『ぅあ゛ーきもちーぃ。』
深夜。
湯船につかりながら、一日の疲れを癒す娘。
蜀の国、三國に名の轟く勇将・趙雲子龍の直属部下のお嬢である。
最近は大きな戦も無く、戦乱の世ながら平和な日常を送っている。
しかしそんな平和な中、今日のお嬢は酷い災難にみまわれていた。
『趙雲様に一体何があったんだろ。本気でキモイわー。』
お嬢は湯船のお湯をすくいながら、上官のことを本気で「キモイ」扱い。今朝の事を思い出す。
* * * * *
朝。
何だか寝苦しい。
初夏とはいえ、まだ明け方や夕方は涼しく過ごしやすいのに今朝はなんだか寝苦しい。
『う゛ー‥』
うめき声をあげながらくるりと寝返りをうとうとするが体が動かない。
うっすらと目を開けると、何と眼前に上官・趙雲の安らかに眠っている顔。
『ぅぎゃぁーーー!!
何やってんだこの変態野郎がぁぁあ!!』
何故か腰に回っている趙雲の腕に鳥肌を立てつつ、思いっきり腹部に蹴りをかまし寝床から追い出す。
ごちん、とイイ音を立てて床に落下する趙雲。
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