ジョジョ
□HOLY ECSTASY
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太陽が沈む。
空はほとんど紫に染まり、地平線間際の橙はやがて消えていくのがわかっているのか、弱々しく薄れていく。
カーテンのひかれた真っ暗な部屋で微睡みに身を任せていた吸血鬼は、部屋の扉がギギ、と音を立てたのに気付き、ゆったりと身動ぎすると金色の瞳を露わにした。
「キョ…」
『しぃ、ペットショップ。DIO様が起きてしまうわ。』
「キィーキィ…」
『そうよ、しぃー…いい子ね。』
ヒソヒソと、鳥と女の話し声が聞こえる。
部屋のベッドに横たわる吸血鬼…DIOはその奇妙に噛み合っているように聞こえる会話に、つい笑い声をあげる。
「くく…聞こえているぞ。」
「キィ!」
『まぁ…DIO様!…ごめんなさい、せっかくお眠りになっていらしたのに…』
DIOがゆったりと身体を起こし声を出すと、ペットショップと呼ばれたハヤブサは立派な羽を広げ女の腕からベッドの淵めがけて飛んでいく。
DIOは自身の側に留まったペットショップの美しい羽を撫で、指先で彼の喉を擽った。
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