ジョジョ
□任務と聖夜と
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「よろしく。えぇと名前は…」
「アレッサンドロです。平凡でしょう?シニョーレ。」
「ははっ何を!立派な名っ…ぐぉ…」
どさっ。
煌びやかなシャンデリアに、高級感たっぷりの家具やカーテン。
握手を終えた手はしわしわになり、踏み心地のよいベルベットの絨毯に老人に"成った"体が音を立てて倒れた。
「…ターゲットは始末した。あっけねぇな。」
『私の出番なし。』
遺体となってしまった男と握手をした"アレッサンドロ"…。
そう名乗ったプロシュートは、舌打ちをひとつ、きっちり締めたネクタイに指をかけ緩めた。
その隣に立ち、美しいジャッポーネの着物を纏うお嬢は戦闘体制の自分のスタンドと目配せをして溜め息をついた。
「さっさと帰ろうぜ。…ったく、クリスマスに任務なんて最悪だ。」
『仕方ないわよ。私たちは公務員じゃないんだからね。』
「…だがペッシはお嬢のクリスマス手料理楽しみにしてたからな。」
『やめてよー、思い出しちゃうわペッシの残念そうな顔…。』
お嬢はプロシュートの手を握り、私のアンジェロ・ペッシちゃん…と呟いた。
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