メロドラマ D

□筒井筒
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うちのミーコが、仔猫を産んだ。

おれもアレンも可愛い、ちいちゃな仔猫に大喜びで、毎日のように母猫と仔猫の居る、土蔵の隅にしつらえた柳行李を覗きに行っては、飯刻まで時間も忘れて大人達に叱られた。


学校から帰るといつも竹垣の先の冠木門でおれを待ってるアレンの姿がなかったので、真っ直ぐ土蔵に向かう。
アレンはまだ小さいので、土蔵の重い扉は自分で開けたり出来ないし、中も暗く危ないので、一人で入る事は禁止されているけれど


――――土蔵の裏手の、半地下になっている明かり採り用の鉄格子が外れていて、小さい子供ならようよう潜り込めるのを、こないだから、おれもアレンも知っていたんだ
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