ガンダム 00 (BL)← 3.24

□【Your slave】ロックオン×アレルヤ
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深夜、シュン・・・と小さな音を立てて扉が開く。

光源は床近くの非常灯のみ。
しかし、人影は躊躇うことなく歩を進める。

やがて寝台に目的の人物を見つけ。

「ロック」

小さく囁けば。

「・・・・・・何だ」

眠っていたわけではないのだろう、はっきりとした声が返ってくる。

「話・・・いいかな?」

その声に、ゆっくりとロックオンは身体を起こす。
手を伸ばして枕元のスイッチに翳せば、足元を照らす為の照明が蒼く床に広がった。

「アレルヤ・・・何の用だ」

不機嫌な様子を隠そうともせず、ロックオンは低く問う。

「ロック」

震える声で名前を呼ぶと、アレルヤは膝を折ってロックオンにしがみついた。
形振りなど構っていられないとでもいうように、ただひたすらに。

「ロック、君が好きなんだ・・・他の人に・・・取られたくない」

顔を埋め、搾り出すように言い募る。

しかし、ロックオンの表情には何の変化もない。
むしろその相貌には侮蔑の色すら浮かんでいて。

「うるせぇな。俺が誰とどうしようがお前には関係ねぇよ。大体何だ、何でお前が出てくる?」

ぴったりとしがみついた身体が大きく揺れる。

「俺はお前なんか何とも思っちゃいない」

「ロック・・・・・・」

「ハレルヤ出せよ。俺はあいつの方がお前より何倍も好きだぜ」

強張った身体を引き剥がし、ロックオンは冷たく言い放つ。
小刻みに震えるアレルヤを、心底嫌そうに見つめながら。

「お前、陰気なんだよな。ホント、見てるだけで気が滅入る。一度や二度抱かれたからって、俺がお前を好きだなんて誤解、してくれるなよ?怖気がするぜ」

嘲るように笑うロックオンに、それでもアレルヤの真摯な眼差しは変わらない。

「君がどう思おうと構わない。でも・・・僕は君が好きなんだ」

少しでも分かって欲しい。
例え自分を見てくれなくても。
そこにある想いが本当のものだと、そう信じて欲しい。

ひたすらそれだけを願って、アレルヤは言葉を紡ぐ。

しかし、そんなアレルヤを見つめるロックオンの瞳には、何の感情も浮かばず。

「いい加減にしろ。てめぇ、部屋の暗証コード勝手に解除しやがって。ふざけるなよ」

「・・・ごめん・・・でも、こうでもしなきゃロックと二人きりで話せなかったから・・・」

「そういうのが嫌だって言ってんだよ、分かんねぇ?うざったい奴」

吐き出すように言う。

しかし、どんなに冷たく酷い言葉を投げかけられても、アレルヤがそこから動くことはなく。

その態度に、ロックオンはうんざりとため息をついた。

「何だ、抱かれるまで帰らないつもりか?」

その言葉に、アレルヤは小さく肩を揺らす。

「・・・それならそれでいいさ。最近刹那とはしてねぇからな。吐き出すだけならお前で十分だ」

言うなり、腕を引く。
そのまま寝台に倒れこむアレルヤに、強引に口付けた。
そこには、相手への優しさも思いやりもない。

あるのは・・・自分の欲望を満たすためだけの前触れのみ。

唇を割り、ぬめった感触が侵入してくる。
アレルヤは絶望的な気持ちでそれを受け入れた。

どんな風に思われても構わない。
誰かの身代わりでも。
けれど、自分の想いを信じてくれようともしない、その事実がアレルヤにこの上もない悲しみを与える。

しかし。

喉の奥まで責められ、きつく舌を吸われる。
唾液を流し込まれ、それを飲み込むまで息をすることも許さない。

その激しさに、求められている事を実感すれば。
悲しみを凌駕するほどの喜びが、アレルヤの中に育っていく。

「ロック・・・!!」

腕を伸ばしてその首にしがみついた。

好き、好き、好き・・・その言葉だけがアレルヤの全てを支配する。
他に何もいらない、一時でもロックオン瞳が自分を見るのなら。

その眼差しで、自分を貫いてくれるなら。





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