都密

好きと言う前に
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愛葬さんのお題をお借りしました
"好きと言う前に"




好き、のたった二文字が言えない。理由は簡単、嫌われるのが怖いから。だけど…もう、このまま我慢してたら俺自身が壊れそうで、それも怖くて、
「話って何?」
俺たち以外誰もいない、静かな召喚課の一室。沈黙だけが部屋に響く、耳障りな音。
「…ちょっとこっち寄れ」
「は?」
「い、良いからちょっと…こっちに」
頭1つ分の身長差、背伸びをすれば届きそうな
「………っ」
俺が好きと言う前に、彼が嫌いと言う前にキスをした。
でも長くは出来ない…足が震えて俺は少し崩れそうになった
都筑は俺を受け止めてくれた。離れたくない、その想いだけが強く
「好き…好きだよ都筑」

好き、何度も何度も言う。彼の胸に顔を埋める
「俺も」
その言葉を聞いて、俺は涙を流した。コイツの前では強く振る舞おうとしてたのに
「…密、なに泣いてんだよ」
そんな優しく頭をなでないでくれ、涙が止まらなくなるから







-終-
↓あとがき
背伸びしてのキスはちっちゃい人の特権。と言っておく
 

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