ヴォルフ総受け

*愛情表現
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歪んだ愛を捧げてしまった、もうあの関係には戻れない…
ベッドから抜け出た彼。ネグリジェが視界から消えていこうとしている
「ヴォルフラム」
慌てて名前を呼んでその手を握り締めたが彼は振り向きもせず、ただ真っ直ぐ前を見て。黙って俺の手を振りほどいた
「ヴォルフ「少し距離を置こうユーリ」
乱れたネグリジェから俺がつけた赤いキスマークがくっきりと見える。ヴォルフが好き過ぎて、無我夢中でつけた。彼の気持ちなんか分からなかった、…分かろとしなかった
「おやすみユーリ」
「おやすみ…」
バタンと閉められた扉をただ見つめる。まだ急げば間に合うかも知れない、ヴォルフを連れ戻せるのに
「俺…、バカみたい」
ちりちりと身体が痛い、行為をしてた時にヴォルフが俺の身体に爪を立てていたから。多分きっとその時の痛み
自身を挿入した時もヴォルフのを十分濡らしていないのに欲望を突き刺した
「あっ…ああっ!」
悲鳴を上げ、彼は静かに涙を流した。俺も涙を流した。シーツに二人の涙と白濁の染みがついた、いま手に当たる場所に

「ヴォルフ…!」

…痛い、今更になって彼の立てた爪の痛みが俺を侵していた



-終-
 

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