ヴォルフ総受け

*偽り
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「この関係を無かった事にしたい」
渋谷とずっと一緒にいる彼を見ていたら嫉妬してしまって僕が彼を襲ったのが始まり。ずっと一緒にいるのは婚約者だから当たり前じゃないか、…あの時の僕はどんな理由をつけてでも彼を自分のモノにしたかっただけ


フォンビーレフェルト卿は一度も僕の方を見ないでそうポツリと呟いたまま黙ってしまった。金色の髪が窓から入ってくる陽に照らされてキラキラ光っている
「どうして?あんなに僕の下で気持ちよさそうにしてたのに」
「…やはりああいう行為はお互い愛する者とやらなければ」
"僕が愛しているのは君なのに"
拒絶されるのが怖くて口には出さない
「分かった、じゃあ」
彼の顎を掴み自分の方へと向けさせた、突然の行動に驚いたのか彼の目が大きく見開く
「…んっ…ふっ……」
舌を絡めながら激しくキスをする、倒れそうになる彼の身体を必死に抱きしめて頭を押さえつける
あまりにも苦しそうな彼を見て僕はゆっくりと唇を離す。僕らの間に銀色の細い糸が引いた
「げ、猊下…」
「このまま、二人で窒息しちゃえば良かったのに」
「…え?」
「だったらずっと君と一緒にいれたのに」
思わず口に出た本音
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