都聖

カラオケ
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「かー、らー、おー、けー、」
一度でも良いから一緒に歌ってみたいな、なんて
「都筑行こーよカラオケー」
都筑の歌声聞いたことないし。

…全身黒服の甘党死神はシュークリームを片手に
「やだ。」
「なんで、久しぶりのデートじゃーん。」
「いまシュークリーム食べてんの。」
現在進行形で、たらりと垂れたカスタードを都筑の口に入る前に食べた。アイツの悔しそうな横顔。…甘いカスタード、
「ひ、ひじりー!」
「都筑が意地悪するから」
我ながら子供だな俺。唇をぺろりと舐めて横目でアイツを見るともうすでに涙目
(俺が子供っぼいとしたら)
(都筑は赤ちゃんだな。)
「なんでカラオケ行きたくないの?」
赤ちゃん都筑の目を見ながら、少し強めに聞いてみた。
「俺はただ都筑の歌聞きたいし、それに一緒に歌いたい」
「…俺、」
残りのシュークリームを口の中に入れた。もきゅもきゅもきゅ。ハムスターみたいな頬、押したらカスタードはみ出るのかな。…止めとこ
「演歌しか歌えない、それに」「別に良いよそれでも、じゃあカラオケレッツゴー!」
(「聖と二人きりの密室な中で俺が耐えられるかな…」)
そんな都筑の声は聖には(全く)届かなかった



おわり
(「あー、また食べてばっかり。少しは歌えよ都筑」)
(「もう少し聖の歌聞いてから」)
下手だけど、一生懸命歌う聖の姿にもう少し見ていたいし。




声繋がりで聖も歌オンチだったら良いのに←
そんな願望から生まれました。
 

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