都聖

飴玉
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聖の家の冷蔵庫で見つけた赤色の飴玉、一粒ずつ袋に小分けされていてそれが小瓶に大量に入っている
(「小腹が空いた時に食べるのかな、聖も」)
そう思いながら一粒取って袋を開けると口の中に入れた、一粒位バレないだろうと思って
「……甘い」
いちごの味が口の中に広がる、そのままころころと舌を使って転がしていると視界に聖が入った


「…何してんの」
「ちょっと口が寂しくなって」
「あのさー、何回も言ってるだろ?勝手に人ん家の冷蔵庫開けるなって」
「別に良いじゃん、ね」
「なに口の中に入ってるの?」
「飴、美味しいよ甘くて」
「あのメーカーのお菓子美味しいんだよね、好きだからよく買ってる…」
都筑と一緒に食べたいし、小さな声でそう呟く。頬がほんのりと赤い
「へぇ…」
飴玉を奥歯まで移動させてがじりと2つに噛み砕く、ちょっと歯が痛い
「ひじり…」
「んっ…」
口づけをして自分の口の中の飴玉の欠片を1つ、聖の口の中に入れる。入ったのを確認してゆっくりと唇を離すとスッと細い銀色の糸が出て切れた
「一緒に、だろ?」






-終-
↓あとがき
喉に詰まる危険があるので絶対に真似しないで下さい



 

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