01/01の日記
20:28
第83話 「超弩級次元竜!!銀河眼の時空竜」(アニメ:遊戯王ZEXALII)
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時空が咆哮する。ソレは、仮初めの自由を得て高々とその身を広げた。
アストラル『107番目のナンバーズだと……!?』
遊馬「おい、ナンバーズって……全部で100枚じゃなかったのかよ……?」
アストラル『そうだ…ナンバーズは100枚に分けられたワタシの記憶――――。』
轟く咆哮。禍々しい程に威圧する龍は、暗く眩い銀河の瞳で遊馬とアストラルを睨みつけた。
アストラル『では、このナンバーズは何なんだ……』
周囲の空間そのものを捻じ曲げかねない異世界の力は、森の全てを暗黒に包んでいた。その暗闇を駆け抜け、颯爽とバイクに乗って現れたのは、リオが感じた危機を頼りにここまでたどり着いた神代兄妹だった。
小鳥「シャーク!リオさん!」
凌牙「チッ、スフィアフィールド……」
シャークは目の前で広がる謎の空間を見て、かつて遊馬がトロンと戦った時のあの光景を思い出します。
凌牙「もう始まってやがったか……」
璃緒「小鳥さん!一体何があったの……?」
一方自分は予言めいた発言をしつつも、バリアンの事は一切知らないリオは、小鳥に事情を訪ねます。
小鳥「それが―――――――。」
・・・・・・
ただそこに存在するだけ。それだけでその龍は圧倒的に空間を支配していた。
ミザエル「どうした?何を逸っている……?そんなに早く戦いたいのか?」
遊馬「く―――――」
ミザエル「ならばその願いを叶えてやるぞ!」
○「銀河眼の時空竜で希望皇ホープに攻撃!!!」
●「オレは、オーバーレイユニットを1つ使って、相手の攻撃を無効にする!!!」
《No.39 希望皇ホープ》
ランク4/光属性/戦士族・エクシーズ/ATK2500/DEF2000
レベル4モンスター×2
このカードは「No.」と名のつくモンスター以外との戦闘では破壊されない。自分または相手のモンスターの攻撃宣言時、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動する事ができる。そのモンスターの攻撃を無効にする。
(※アニメ効果)
「“ムーンバリア”!!!」
アストラル『ムーンバリアと、ホープに装備した《オーバーレイ・チェーン》を使い、守備を固めるか…。悪くない策だ』
遊馬「あぁ―――。」
ミザエル「フ―――――。それで凌いだつもりか?」
遊馬「何!?お前のバトルはこれで終了したハズだろ?」
○「甘いな。銀河眼の時空竜のモンスター効果発動!!1ターンに1度、バトルが全て終了した時、オーバーレイユニットを1つ使って、フィールドにいる銀河眼の時空竜以外のモンスター全ての効果を無効にし、攻撃力と守備力を元に戻す!!!」
《No.107 銀河眼の時空竜》
ランク8/光属性/ドラゴン族・エクシーズ/ATK3000/DEF2500
レベル8モンスター×2
1ターンに1度、自分フィールド上の全てのモンスターが攻撃を終了している場合に、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。このカード以外のモンスター効果を無効にし、その攻撃力と守備力を元に戻す。このカードの攻撃力はこのターンのエンドフェイズ時まで、このターンのバトルフェイズ中に効果を発動したカードの数×1000ポイントアップする。この効果が自分のターンに使用された場合、このターンこのカードはもう1度だけ攻撃する事ができる。
「“タキオン・トランス・ミグレイション”!!!!」
歪められた空間は時空竜を中心に全てが逆行する。効果を受けたホープは召喚時の変形する前のオブジェに戻り、銀河眼の時空竜自身も結晶のような形に戻っていた。
遊馬「な、なんだこりゃああ!!?――――ホープが……!?」
○「さらにこのターン、時空竜はバトル中に効果を発動した全てのカード1枚につき、1000ポイント攻撃力がアップする!!」
「時空を遡り、再び顕現せよ―――――!!“銀河眼の時空竜(ギャラクシーアイズ・タキオンドラゴン)”!!!」
《No.107 銀河眼の時空竜》
ATK3000→4000
閉じられた世界が再び開く、しかし時が動き出したのは時空竜だけ。その効果によってホープは召喚前の姿に戻され為す術もなく佇む。
○「そして、この効果を自分のターンで使用した時、時空竜はもう1度攻撃する事ができる!!!」
アストラル『バカな!!!このモンスターは過去に戻って、そこで自分に有利な未来を選択する事ができるとでもいうのか!!?』
ミザエル「いけ!!時空竜(タキオン・ドラゴン)!!」
「“殲滅のタキオン・スパイラル”!!!」
アストラル『マズイぞ遊馬!!この攻撃は―――――!!』
「ぐああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!」
遊馬LP4000→2500
ホープを抜けて自分に直接走る衝撃。身を引き裂かれそうになるくらいの激痛をその身に受け、さらにスフィアフィールドの隅に弾き飛ばされる遊馬。
「あああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
さらにぶつかったスフィアフィールドの障壁は、中の物を決して外に出すまいとさらに激しい衝撃を遊馬に与える。
アストラル『遊馬!!!!』
自身のエースカードでもあったホープを破壊され、激しいダメージを受けたせいか、遊馬の意識は少しずつ遠のき、呻きながらもその体は起き上がる事なくスフィアフィールドの中を漂っていた。
小鳥「遊馬!!!」
凌牙「く―――――!」
その姿は下から見上げていたシャーク達にも届いたが、しかし肝心の決闘場が森の上空に浮いている以上、手が出せなかった。
アストラル『遊馬!大丈夫か?しっかりしろ!』
ミザエル「脆い。」
アストラル『―――――?』
ミザエル「脆いなぁ……。人間と云うモノは……。時空竜の一撃でその様とはな……」
遊馬「ぐ………うぅ………。」
ミザエルの挑発に遊馬は倒れていた体をなんとか起こし、ボロボロになった体でミザエルに向き合います。
ミザエル「そうだ九十九遊馬立ち上がれ。貴様にはこのデュエルを続けて貰わねば困る。立ち上がり、無様に負けて私にナンバーズを渡すのだ!!」
凌牙「あの野郎――――――!!」
遊馬「ぐ――――……」
アストラル『遊馬!!』
しかし体力は既に残っていないのか、まともに体を支えているだけでも今の遊馬は辛そうに顔を強ばらせます。
ミザエル「どうした?立ち上がれないのか――――?ならば潔く、サレンダーしろ。」
遊馬「オレは……オレはサレンダーしねぇ!ここで負けたら……アストラルが……アストラルが……。」
アストラル『遊馬―――――。』
遊馬「だか……ら……ぜ…った…ぃ…。」
徐々にその声も弱まり、遊馬の意識は薄れつつあります。
凌牙「こうなったらオレが…!」
遊馬の気持ちを汲み取りつつ、シャークがその間に入ろうとします。最悪敗けたとしても自分はシャーク・ドレイク・バイスを奪われるだけ。アストラルと遊馬を守るためなら――――――。
カイト「待て。」
凌牙「な―――!?」
その時――――――。空から飛び込んできた白い影。
カイト「はああああああああああああああ!!!!!」
バリアン世界との契約によってフェイカーがカイトに授けたフォトンの力。その瞳に銀河の微睡みを写し、デュエルディスクを構えた天城カイトが突如シャーク達の前に割り込んできました。
カイト「そのデュエル、俺が引き継ごう!」
凌牙「カイト……てめぇは下がってろ!」
璃緒『呼んでいる――――。』
凌牙「あ―――」
何度目かの予言。バリアン出現の際にリオの口から零れる言葉は、リオ自身の意図しないものであり、その意味を深く知るものは誰もいない。もちろん、リオ自身でさえも自分の口からそんな言葉が出ているとは、知りもしないだろう。
璃緒『銀河眼(ギャラクシーアイズ)が銀河眼(ギャラクシーアイズ)を呼んでいる……。』
凌牙「リ……オ……?お前………。」
璃緒『遥かなる時空を超えて、“再び”逢い見えた2体の竜が、互いに引き寄せ合っている。』
凌牙「2体の竜だと……?」
時空を司るオーバーハンドレットナンバーズ《No.107 銀河眼の時空竜》。
そして、光子を司るナンバーズキラーの《銀河眼の光子竜》。
ミザエル「奴は……」
見下ろすミザエルと見上げるカイト。ここに、2人の銀河眼使いが揃う。
初めて会ったハズの二人は、お互いの眼を一瞬も逸らさない。
無言で睨みつけるカイトの意を組んだのか、スフィアフィールドはカイトを受け入れ、遊馬とアストラルのすぐ隣にカイトの体を転送します。
遊馬「カイ……ト……。」
虚ろになった目で遊馬はいつの間にか現れたライバルに一瞬顔を上げます。
カイト「後は俺に任せておけ。お前達は休んでいろ」
アストラル『済まないカイト。』
カイト「気にするな。それに、これは俺の問題でもある」
アストラル『君の……?』
カイト「銀河眼使いは一人でいい。そして、それは―――――俺だ」
ミザエル「そろそろ、負け犬との挨拶は済んだか?」
カイト「ここに俺を招き入れたからには、俺と戦う意志があるんだろうな?」
ミザエル「私が貴様を招いたのではない。銀河眼が銀河眼を呼んだのだ……」
カイト「ならば、このまま俺がデュエルを引き継ぐのに異論はないな?」
ミザエル「あぁ。」
カイトLP2500
ミザエルLP4000
○「私はカードを1枚伏せてターンエンドだ」
○「そして、銀河眼の時空竜の攻撃力は元に戻る。」
《No.107 銀河眼の時空竜》
ATK4000→3000
ミザエル「さぁ来い。もう一体の銀河眼を持つ者よ!」
カイト「望むところだ!!どちらが真の銀河眼使いか、貴様に思い知らせてやる!!!」
激突する両者。方や新たなる世界のため。方や譲れない誇りと仲間のため。
銀河の瞳を互いに瞬かせ、2体の竜が激しくぶつかる。
第83話「超弩級次元竜!!銀河眼の時空竜」
ミザエル「(もう一人の銀河眼使い、カイト。いずれは奴と戦う運命だと思っていたが……。時空竜が猛っていたのもそのためか……。)」
カイト「いくぞ!俺のターン、ドロー!!」
●「オレは手札から、魔法カード《フォトン・トレード》を発動!!このカードは手札からフォトンモンスター1体を墓地へ送り、デッキからカードを2枚ドローする!!」
《フォトン・トレード》
通常魔法
自分の手札の「光子」または「フォトン」と名のついたカード1枚を墓地へ送って発動する。自分のデッキからカードを2枚ドローする。
●「来い!《フォトン・スラッシャー》!!このモンスターは自分フィールドにモンスターがいない時、特殊召喚できる!!」
《フォトン・スラッシャー》
☆4/光属性/戦士族/ATK2100/DEF 0
自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、このカードは特殊召喚する事ができる。自分フィールド上にこのカード以外のモンスターが存在する場合、このカードは攻撃する事ができない。
(※アニメ効果)
●「さらに俺は《フォトン・クラッシャー》を通常召喚!!」
《フォトン・クラッシャー》
☆4/光属性/戦士族/ATK2000/DEF 0
このカードが攻撃した場合、このカードはダメージステップ終了時に守備表示になる。
璃緒「これで召喚条件が揃ったわ」
凌牙「来るぞ―――――!!」
●「俺は攻撃力2000以上のモンスター2体をリリース――――!!」
現れた赤色の聖十字。中心に光る結晶を展開せんがために、カイトはそれを空高く擲つ。
「闇に輝く銀河よ、希望の光と成りて我が下僕に宿れ!!」
「光の化身ここに光隣!!現れよ《銀河眼の光子竜(ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴン)》!!!」
《銀河眼の光子竜》
☆8/光属性/ドラゴン族/ATK3000/DEF2500
このカードは通常召喚できない。自分フィールド上に存在する攻撃力2000以上のモンスター2体をリリースし、手札から特殊召喚する事ができる。このカードが戦闘を行う場合、その戦闘を行う相手モンスター1体とこのカードをゲームから除外する事ができる。この時、除外した相手モンスターがモンスターエクシーズだった場合、そのエクシーズ素材を全て墓地に送る。この効果で除外されたモンスターはバトルフェイズ終了時にフィールド上に特殊召喚される。この時、このカードの攻撃力は、この効果で墓地へ送ったエクシーズ素材の数×500ポイントアップする。
(※アニメ効果)
広がる無限大の銀河をその瞳に宿し、まさに無制限のエネルギーを放出する2体の竜。呼応するかのように、反発するかのように、激しい調和と衝突の渦がスフィアフィールド内に広がる。
アストラル『この2体、やはり呼び合っているのか――――!?』
小鳥「何なの!?」
璃緒「銀河眼と銀河眼が共鳴している――――」
アストラル『とてつもない何かを感じる――――。一体この2体に何があるというのだ――――!?』
限界を知らないエネルギーの放出は、徐々にスフィアフィールドの外にまで広がり、周囲の木々を傾ける程激しく風を巻き起こし、石畳の大地に罅を入れ、最後に眩い閃光を放って収まった。
凌牙「これは――――!」
オービタル『理解不能!理解不能ノ現象デス!』
零「――――――。」
丘から見上げる真月零。思いに曇らせた瞳の先に見ているものは……。
・・・・・
ミザエル「銀河眼が2体揃う時、大いなる力への扉が開く――――。そう伝え聞いてはいたが……。」
突如赤き竜でも出てきそうな伝承を口にするミザエル。これには初耳のカイトも聞き返します。
カイト「何のことだ、それは……?」
ミザエル「ここで惨めに破れる貴様には、知る必要もない事よ」
カイト「――――――ならば、勝って聞かせて貰おうか!!」
●「《銀河眼の光子竜》で《No.107 銀河眼の時空竜》を攻撃!!!」
●「この瞬間、《銀河眼の光子竜》の効果を発動!!互いのモンスターを除外する!!これにより、貴様のモンスターのオーバーレイユニットは全て墓地に送られて、そして、この効果で除外されたモンスターは、バトルが終了した時、フィールドに特殊召喚される!」
●「さらに、《銀河眼の光子竜》は墓地に送ったオーバーレイユニット1つにつき、攻撃力が500ポイントアップする!!」
《銀河眼の光子竜》
ATK3000→3500
カイト「オーバーレイユニットを失った銀河眼の時空竜は、牙を抜かれたも同じ!」
ミザエル「それはどうかな?」(恒例)
○「速攻魔法《インスタント・オーバーレイ》を発動!!このカードはフィールドのモンスターエクシーズにオーバーレイユニットが無い時、これをオーバーレイユニットとする事ができる!」
《インスタント・オーバーレイ》
速攻魔法
フィールド上に存在するエクシーズ素材の無いモンスターエクシーズ1体を選択して発動できる。このカードを選択したモンスターの下に重ねてエクシーズ素材とする。
カイト「な―――――!」
○「残念だったな。“銀河眼の時空竜”のモンスター効果発動!!オーバーレイユニットを1つ使い、フィールドにいる時空竜以外のモンスター全ての効果を無効にし、攻撃力と守備力を元に戻す!!」
「“タキオン・トランス・ミグレイション”!!!!」
再び逆行する時間。召喚される前の姿となった時空竜の消波は、光子竜を包み込み、銀河の輝きを闇に返してしまう。
《銀河眼の光子竜》
ATK3500→3000
ミザエル「時空を遡り、再び顕現せよ――――!《No.107 銀河眼の時空竜》!!!!」
カイト「く―――――これでは、《銀河眼の光子竜》の効果が使えない……。」
○「このターンで効果を発動したカードは、私の使った《インスタント・オーバーレイ》1枚。よって時空竜の攻撃力は1000ポイントアップする!!」
《No.107 銀河眼の時空竜》
ATK3000→4000
カイト「(――――《光子化》は相手モンスターの攻撃を無効にし、自分フィールドの光属性モンスターの攻撃力を相手モンスターの攻撃力分だけアップする……。これが決まれば……。)」(フラグ)
●「俺はカードを1枚伏せてターンエンド!」
《No.107 銀河眼の時空竜》
ATK4000→3000
ミザエル「私のターン、ドロー!」
○「私は手札から魔法カード《トラクター・リバース》を発動!このカードは自分フィールドのモンスターエクシーズにオーバーレイユニットが無い時、相手の伏せカードを引き寄せ、このカードと共にそのモンスターエクシーズのオーバーレイユニットとする!!」
《トラクター・リバース》
通常魔法
相手フィールド上にセットされた魔法・罠カードが1枚以上存在する場合、自分フィールド上に存在するエクシーズ素材の無いモンスターエクシーズ1体を選択して発動できる。このカードと相手フィールド上にセットされた魔法・罠カード1枚を、選択したモンスターの下に重ねてエクシーズ素材とする。
カイト「なに!!?」
ミザエル「『逆転の切り札を奪われた!!!』という顔をしているな?」
アストラル『これで銀河眼の時空竜のオーバーレイユニットは2つ。』
●「《No.107 銀河眼の時空竜》で《銀河眼の光子竜》を攻撃!!!」
●「さらに速攻魔法《タキオン・ドライブ》発動!!このカードの効果で自分フィールドの“時空竜”1体は、魔法・罠の効果対象とはならない!」
《タキオン・ドライブ》
速攻魔法
自分フィールド上の「時空竜」と名のついたモンスター1体を選択して発動できる。このターン、選択したモンスターは魔法・罠カードの効果の対象にならない。
両者攻撃力3000で打ち合う竜。
カイト「攻撃力が互角でも、ナンバーズはナンバーズでないと破壊できない……。」
○「そしてこの瞬間、“銀河眼の時空竜”のモンスター効果発動!!オーバーレイユニットを1つ使い――――」
「“タキオン・トランス・ミグレイション”!!!!」
凌牙「くそ!またかよ!!」
フィールドに残ったのは銀河眼の時空竜のみ。逆行した過去はしかし、破壊された《銀河眼の光子竜》の存在事態を既に消し去っていた。
○「このターン効果を発動したカードは《タキオン・ドライブ》1枚。よって、“銀河眼の時空竜”の攻撃力は1000ポイントアップする!!」
《No.107 銀河眼の時空竜》
ATK3000→4000
璃緒「《タキオン・ドライブ》は時空竜を守るためだけじゃない。それによって攻撃力を上げ、相手を完膚無きまでに叩き潰すためのもの……」
凌牙「このままじゃヤバイぜ!!?」
ミザエル「気高き竜の爪に掛かって最後を遂げられる事を光栄に思うが良い!!」
○「“銀河眼の時空竜”でダイレクトアタック!!!」
「“殲滅のタキオン・スパイラル”!!!!」
カイト「ぐ―――――!!!!」
激しく瞬く閃光。畝ねる暗黒の渦は瞬く銀河そのもの。圧縮された光は時に全てを飲み込み、混沌と化して、容赦なく無へと収束する。
「「「「「――――――――。」」」」」
遊馬「カイ…ト……」
ミザエル「(これで、真の銀河眼使いは――――――は!!!?)」
カイトLP2500→500
受けたダメージは4000。しかし、残ったカイトのライフは500ポイント残り、その場には《銀河眼の光子竜》が眩く輝いていました。
ミザエル「なに!?―――――バカな!?どうして……?」
●「俺は墓地の《フォトン・スペクター》のモンスター効果を発動させたのさ。」
ミザエル「何?」
●「《タキオン・ドライブ》が防ぐのは魔法と罠のみ。つまりモンスター効果は対象外。俺はダイレクトアタックを受けた時、墓地の《フォトン・スペクター》を除外する事で、墓地のフォトンモンスター1体の効果を無効にし、攻撃力を1000ポイント下げて特殊召喚したのさ。そして、このモンスターは召喚されたターン、バトルでは破壊されない。」
《フォトン・スペクター》
☆1/光属性/魔法使い族/ATK 0/DEF 0
相手モンスターの直接攻撃宣言時、自分の墓地に存在するこのカードをゲームから除外して発動できる。自分の墓地から「光子」または「フォトン」と名のついたモンスター1体を自分フィールド上に攻撃表示で特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、攻撃力が1000ポイントダウンする。さらにこのターン、そのモンスターは戦闘では破壊されない。
○「く……私はこれでターンエンド。時空竜の攻撃力も元に戻る。」
《No.107 銀河眼の時空竜》
ATK4000→3000
カイト「いくぞ!俺のターン、ドロー!!!」
●「俺は魔法カード《死者蘇生》を発動!!墓地より《フォトン・スラッシャー》を特殊召喚!!」
《死者蘇生》
通常魔法
自分または相手の墓地に存在するモンスター1体を選択して発動する。選択したモンスターを自分フィールド上に特殊召喚する。
●「続いて、手札より《フォトン・サークラー》を召喚!!」
《フォトン・サークラー》
☆4/光属性/魔法使い族/ATK1000/DEF1000
このカードが攻撃された時に発生するプレイヤーへの戦闘ダメージは半分になる。
●「そして、手札より魔法カード《シフトアップ》を発動!!このカードは自分のモンスターのレベルを、もっとも高いレベルに揃える!!」
《シフトアップ》
通常魔法
自分フィールド上の最もレベルの高いモンスター1体を選択して発動できる。このターンのエンドフェイズ時まで、自分フィールド上の全てのモンスターのレベルは選択したモンスターのレベルと同じになる。
ミザエル「レベル8のモンスターが3体……。来るか!?」
カイト「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
●「俺はレベル8の銀河眼と《フォトン・スラッシャー》《フォトン・サークラー》でオーバーレイ!!!」
「3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!!」
上空に佇む広大な空間。空を抜け、銀河を抜け、時空を抜け、究極のエネルギーへと昇華する。
『逆巻く銀河よ!今こそ怒濤の光と成りて、姿を現すがいい!!』
「降臨せよ!!我が魂《超銀河眼の光子竜(ネオ・ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラオgン)》!!!!」
《超銀河眼の光子竜》
ランク8/光属性/ドラゴン族・エクシーズ/ATK4500/DEF3800
レベル8モンスター×3
「銀河眼の光子竜」を素材としてこのカードがエクシーズ召喚に成功した時、このカード以外のフィールド上に表側表示で存在する全てのモンスター効果を無効にする。1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。相手フィールド上のエクシーズ素材を全て取り除き、このターンこのカードの攻撃力は取り除いた数×500ポイントアップする。さらに、このターンこのカードは取り除いた数まで1度のバトルフェイズ中に攻撃できる。
(※アニメ効果)
三つの首を擡げて圧倒的な存在感を放つ究極の銀河眼。一目見た瞬間、ミザエルはその目を見開いてあざ笑う。
ミザエル「おぉ……これが……!!」
●「《超銀河眼の光子竜》がエクシーズ召喚された時、このモンスター以外の全てのモンスター効果を無効にする!!!」
「“フォトン・ハウリング”!!!!」
ミザエル「モンスター効果を無効にする事で、ナンバーズがナンバーズでしか破壊できないという特性を奪う――――。これだけの銀河眼が、ナンバーズキラーと恐れられる由縁か――――。」
押されているこの状況下で高ぶる素振りさえ見せるミザエル。
カイト「俺は、オーバーレイユニットを1つ使って、フィールドにいるこのモンスター以外のオーバーレイユニットを、全て墓地へ送る!!そして、墓地へ送ったオーバーレイユニット1つにつき、攻撃力が500ポイントアップす!!!」
《超銀河眼の光子竜》
ATK4500→5000
カイト「いけ!《超銀河眼の光子竜》!!!」
「“アルティメット・フォトン・ストリーム”!!!!!!」
ミザエル「ぐああああ!!!」
ミザエルLP4000→2000
時空竜を破壊され、激しくスフィアフィールドの障壁に叩きつけられるミザエル。体を衝撃で貫かれながらも、その眼は魅入るように超銀河眼を見つめていた。
●「俺はこれでターンエンドだ」
ミザエル「ふ――――っははははは。いい。いいぞ。銀河眼使いたるもの、こうでなくてはな!」
カイト「負け惜しみを」
ミザエル「私のターン、ドロー!私もコレを使わせて貰おうか」
●「魔法カード発動!!《死者蘇生》!!墓地より《No.107 銀河眼の時空竜》を特殊召喚!!」
再び地の底から舞い戻る時空竜。何度も時間をリセットするその能力はある種不死の存在にも似ている。
ミザエル「これならば、私が本気を出すに相応しい!!!!」
「“バリアル・フォーゼ”!!!!!!」(超展開)
カイト「なに!!!?」
突如高ぶったミザエルは、自身の肉体を人間体から解き放った。スフィアフィールドは疑似的に再現されたバリアンの世界そのもの。元々人間界では姿を変えて本来の力を出せないミザエルは、この空間の中でのみ、真の力()を発揮できる。
それは、バリアン世界として、ミザエル本来の姿であった。
「!!!!!!?」
アストラル『バリアン……。ついに正体を現したな。』
カイト「成程。それが貴様等の真の姿か。」
ミザエル『今から貴様に、真のバリアンの力を見せてやろう。』
○『《RUM−バリアンズ・フォース》発動!!!』
《RUM −バリアンズ・フォース》
通常魔法
自分フィールド上のモンスターエクシーズ1体を選択して発動する。選択したモンスターよりもランクが1つ高いモンスターエクシーズ1体を、自分のエクストラデッキから選択したモンスターの上に重ねてエクシーズ召喚できる。この効果でエクシーズ召喚されたモンスターエクシーズは「戦闘では破壊されない効果」を無効にし、相手フィールド上に存在するモンスターエクシーズ1体を選択して、選択モンスターのエクシーズ素材全てを、このカードの効果でエクシーズ召喚されたモンスターエクシーズの下に重ねてエクシーズ素材とする。選択モンスターの攻撃力は、この効果で奪われたエクシーズ素材の数×300ポイントダウンする。
(※アニメ効果)
○『このカードは、自分のモンスターエクシーズをランクアップさせ、カオス・エクシーズを特殊召喚する!!!私はランク8の“銀河眼の時空竜”でオーバーレイ!!!1体のモンスターでオーバーレイネットワークを再構築!!!』
『混沌より生まれしバリアンの力、ナンバーズに宿りて新たなる混沌を生み出さん!!カオ・エクシーズ・チェンジ!!!』
『逆巻く銀河を貫いて、時の生ずる前より甦れ!!無限を超える竜の星、《CNo.107 超銀河眼の時空竜(カオス・ナンバーズ107 ネオ・ギャラクシーアイズ・タキオン・ドラゴン)》!!!!』
その竜。時空を超えて、銀河を貫く。無限の中で輝くエネルギーは留まる所を知らない。
《CNo.107 超銀河眼の時空竜》
ランク9/光属性/ドラゴン族・エクシーズ/ATKXXXX/DEFXXXX
レベル9モンスター×?
「 」
「 」
「 」
「 」
カイト「超銀河眼の時空竜だと!?」
荒ぶるエネルギー放出は、周囲の空間を歪めながら徐々に拡大する。侵食された空間は時空へと引きずり込むようにエネルギーを放ち続ける。
ミザエル「いかん!エネルギーが大きすぎる!!!このままではスフィアフィールドが―――――!」
先に限界だったのは空間の方だった。崩壊が始まったスフィアフィールド内。その中でしか力を引き出せないミザエルは、仕方なくバリアル・フォーゼを解除し、元の姿に戻り、そのまま時空へと時空竜を連れて撤退しました。
ミザエル「このデュエル、貴様に預けておくぞ!!我が名はミザエル、いつか2体の銀河眼を支配する者だ!!!」
小鳥「遊馬!!!!」
ミザエルの消失と共にスフィアフィールドも消え、その場に残ったカイトと遊馬は地面に向かって落下します。
急いで飛び上がったオービタルはカイトを救助しますが、遊馬は意識を失ったまま木に落下。
そして、勢いは殺されてどさりと地面に落ちたものの、激しいバトルの傷跡で罅割れた地面の隙間に、遊馬の体は投げ出されてしまいました。
凌牙「――――っだあああ!!!」
間一髪で落ちる遊馬の手を掴むシャーク。しかし、シャーク自身の足場も脆く、シャークもまた崩れる地面にバランスを崩し、遊馬と共に底の見えない隙間へ……。
「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
仲間。絆。
目に見えないそれらは自分で知る術を持たない。
だからこそ、自分と相手が互いに認め合い、築かなければならない。
だけど、ちゃんと繋がっているか不安で。
いつか失いそうで怖くて。
そんな闇がすぐそこにいるような気がして。
遊馬は、それが頭から離れなくて。
次回、トラウマ克服ツンデレデュエル「蘇れ!!遊馬VSシャーク復活の決闘」
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