05/23の日記

12:20
第56話 「宇宙大決戦!ネオ・ギャラクシーアイズの逆襲」(アニメ:遊戯王ZEXAL)
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 宇宙に瞬く星々は、それぞれ独自の光を放っている。自ら発する光を持つもの、恒星からの光を蓄え反射するもの。光は無限の速さでその輝きを宇宙にとどける。

 恒星はその輝きを持て余す、ひとつの巨大なエネルギーである。かつて、とある宇宙物理学者のは提唱した。それほどのエネルギーを持つ恒星の力を余すところなく得る事ができるのなら。彼が当時唱えた概念はそれこそ宇宙規模であった。

 恒星のエネルギーを管理するコロニーを、恒星を全て覆って管理してしまえば良い。まるで卵の殻のように、恒星を取り込んでエネルギーを抽出できれば、無限に近いエネルギーを得る事が可能になる。

 恒星を取り囲むその大規模な建築物を、提唱者であったフリーマン・ダイソンの名を取って、それを「ダイソン・スフィア」と名付けられた。




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《No.9 天蓋星ダイソン・スフィア》
ランク9/光属性/機械族・エクシーズ/ATK2800/DEF3000
レベル9モンスター×2
このカードは「No.」と名のつくモンスター以外との戦闘では破壊されない。エクシーズ素材を持っているこのカードが攻撃されたバトルステップ時に1度だけ発動できる。その攻撃を無効にする。このカードがエクシーズ素材の無い状態で攻撃対象に選択された時、自分の墓地のモンスター2体を選択し、このカードの下に重ねてエクシーズ素材とする事ができる。また、このカードの攻撃力より高い攻撃力を持つモンスターが相手フィールド上に存在する場合、自分のメインフェイズ1にこのカードのエクシーズ素材を1つ取り除く事で、このターンこのカードは相手プレイヤーに直接攻撃できる。
(一部アニメ効果)



X「このダイソン・スフィアは、太陽をも覆い尽くす宇宙コロニー、その能力は無敵。カイト、お前の攻撃など無駄だ。」

カイト「馬鹿な・・・、攻撃が通じないだと・・・?」

X「そうだ、ダイソン・スフィアはオーバーレイユニットがある時、相手の攻撃を無効にする事がきでる。」

カイト「オレの攻撃が通じなかったのはそのため・・・。だが、効果が解れば―――!」

X「果たしてそうかな」

カイト「――!」

X「君のやる事は手に取るように解る。何しろ君にデュエルを教えたのは、この私なのだから」

遊馬「Xがカイトの師匠だって!?」


 そうしてXは、Dr.フェイカー1人が探索から帰還した後の自分達の顛末を語りだした。


X「トロン、いや父がいなくなり、私の家族はバラバラになった・・・。幼い弟達は施設に引き取られ、私は、父が消えた事件の真相を知るために、Dr、フェイカーの元に残った。」
「そんな時私は、君達兄弟と出会った。」


 それは、ハートランドの中を車椅子に乗った弟とそれを押す兄の姿だった。


X「君達兄弟の姿に、私は自分の兄弟の姿を重ね見ていたのかもしれない。君は、強くなりたがっていた。弟を守るための力を欲しがっていた。だから、私は君にデュエルを教えたのだ。」


 当時はDr.フェイカーの助手としてハートランドにいた事をXは語った。弟を守るためにデュエルを教えるのはなんか違うと思うけど、そこを突っ込んだら負けだよね。


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 そして、ドロワにあれだけ「すがるな!」と言っておきながら、自分はクリス差し伸べる手を普通に取るっていうのはドロワ悲しきかな。また薄い本が出るのか。



X「それがこんな形で戦う事になるとは。だが、私の邪魔をするのなら容赦はしない!」

カイト「・・・。」

遊馬「カイト・・・。」



 遊馬と一馬。クリスとバイロン。そして、カイトとDr.フェイカー。それぞれの親子の絆。そして、カイトとハルト、クリスとVとW。それぞれの兄弟の絆。

 複雑に交錯する思いはいつの間にか恨みに変わり、復讐の念へと変貌する。


 抱える想いの強さを知ってしまった遊馬は、このデュエルで何を知るのか。何を見るのか。









ナンバーズ56「宇宙大決戦!ネオ・ギャラクシーアイズの逆襲」



《コズミックフロンティア》
フィールド
エクシーズ召喚に成功した時、そのプレイヤーはデッキからカードを1枚ドローする。





カイト「オレはカードを1枚伏せてターンエンド!」


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X「私のターン、ドロー!」

X「解っているよ、君の考えてる事は。ダイソン・スフィアの攻撃力は2800。しかし、銀河眼の攻撃力は3000。だから私が攻撃できないと・・・だが君には理解していない。ダイソン・スフィアのさらなる能力を!」

カイト「更なる能力だと―――!?」


○「私はダイソン・スフィアの効果を発動!オーバーレイユニットをひとつ使う事で、ダイレクトアタックが可能となる!!」


アストラル『攻撃力2800のダイレクトアタック!?』

遊馬「そんなの受けたら・・・カイト!」

『カイトサマァー!!』


 巨大コロニーから大量の光線が空間を跨いでカイトに降り注がれる。


●「罠発動!《光子化》!!」


《光子化》
通常罠
相手モンスターの攻撃宣言時、自分フィールド上に存在する光属性モンスター1体を選択して発動する事ができる。相手モンスター1体の攻撃を無効にし、その相手モンスターの攻撃力分だけ、選択したモンスターの攻撃力をアップする。


「このカードは、自分の場に光属性モンスターがいる時、相手の攻撃を無効にし、自分の光属性モンスターの攻撃力を、そのモンスターの攻撃力分アップする!!」


《銀河眼の光子龍》
ATK3000→5800


アストラル『相手のダイレクトアタックを逆手に取った!』


X「無駄だ。お前のデュエルは・・・読めている!」


 Xの左目の紋章が緑色に輝く。


○「罠発動!《スペースゲート》!!」


《スペース・ゲート》
通常罠
自分フィールド上に「No.9 天蓋星ダイソン・スフィア」が存在する場合に発動できる。相手の罠カードの発動と効果を無効にし破壊する。


カイト「何!?」

「このカードは、フィールドにダイソン・スフィアがいる時、相手の罠を無効にして破壊する。」


《銀河眼の光子龍》
ATK5800→3000


X「受けるがいいカイト!Dr.フェイカーに受けた苦痛を!家族を壊された恨みを!!」


 急に荒ぶってしまったXの八つ当たりな発言。これにはカイトもたまりません。


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「ぐああああああああああああああああああああ」



カイトLP3000→200


『カイトサマ!!』

遊馬「あのカイトが、こんなメタメタにやられるなんて・・・・。」


アストラル『この男のデュエル、恐ろしいほど好きが無い・・・。』


X「お前のライフは残り僅か200。もはや勝負は決まった・・・。」


 それでも立ち上がる力を振り絞ってカイトはXに向かい合います。決して引けない理由が彼にもまた、ありますからね。


X「諦めろカイト、お前に私は倒せない!」

カイト「・・・・・・。」



遊馬「カイト、立てぇ!!!こんなところでお前が負けたら、ハルトはどうなるんだよ!!」

カイト「ハルト・・・。」

遊馬「カイト!!」

カイト「黙れ!お前に同情される筋合いは無い!!」


 この台詞って遊戯王のライバルキャラは一度は口にしますよね。


『ソウダ!トンマハダマッテロ!!』

小鳥「何よ!遊馬は バカ だけどトンマじゃないわ!」

遊馬「小鳥ェ・・・」


 そんな茶番をスルーして、Xは今度は遊馬に向けて話します。。


X「意外だな遊馬。君がカイトの味方をするのは・・・カイトは一馬さんを裏切った、Dr.フェイカーの息子。そして何よりナンバーズハンター。カイトが生き延びるとはいう事は、君もいずれ狩られるかもしれないのだぞ。」


 突如始まったXの第三者への心理フェイズ。しかし、その程度では遊馬はブレません。


遊馬「あぁ、わかってるさ。でもオレはカイトとデュエルした。だから、あいつがどう思おうとあいつはオレの仲間だ!そして、オレの目標なんだ!」

X「仲間か・・・。一馬さんも大切にしていた。だが、その想いも、Dr.フェイカーは裏切り、踏みにじった!!君は許せるのか?そんな奴の息子を!!」


 本心なのか、それとも遊馬を揺さぶるためなのか。あるいは、八つ当たりでもしないと気が済まないくらいもう追い詰められているのか、攻めるX側にも辛辣な感情が見えます。


X「全ての真実を知ったその時、私は・・・・」



 雨の中、ハルトを見つめ、そしていつかの復讐を誓ってクリスはハートランドを後にした。あれだけ他人に溝を作って人を遠ざけるカイトも、クリスだけには慕っていたが、それでも彼はそんなカイトを突き放した。自分の父親を裏切った男の息子だからと。

 もちろんカイトに責任は無い。が、その割り切りが出来る器用な人間などどれほどいるのか。ただ、このままでは自分が抑えられないのと思ったのか、Xはカイトに背中を向けた。


 というか、カイトが「すがり過ぎなんだが・・・。」。また薄いほn


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↑置いてけぼりにされてただただその背中を見つめる事しかできないカイトの図。まずい、色々モヤモヤする・・・。











カイト「戯言はもういい!!オレはお前を倒し、ナンバーズを回収する!」

X「所詮我々の恨みなど解らぬだろうな。」


 解った所でこれは恨みと恨みのぶつかり合い。ならばモノを言うのはその実力が全て。


カイト「黙れ!!オレのターン、ドロー!」



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アストラル『ダイソン・スフィア。攻撃の無力化にダイレクトアタック。一見無敵に見える。だが・・・策はある。』


カイト「―――見えたぞ!ダイソン・スフィアの弱点!!」


●「オレは魔法カード《オーバーレイブレイク》を発動!!」


《オーバーレイ・ブレイク》
通常魔法
フィールド上のモンスターエクシーズ1体を選択して発動できる。選択したモンスターのエクシーズ素材を全て墓地へ送る。このターン、選択したモンスターは「戦闘では破壊されない効果」を無効にできる。


「このカードは、オーバーレイユニットを全て墓地に送り、そのモンスターのバトルによる破壊を可能にする!!」


アストラル『さすがだカイト。』

遊馬「え!?何、何なの?」

アストラル『ダイソン・スフィアがバトルを無効に出来るのは、オーバーレイユニットがある時だけだ。カイトが使った魔法カードによって、ダイソン・スフィアの無敵効果を無効にし、さらに「No.はNo.にしか破壊できない」という効果も無効にした。』

遊馬「そ、そうか!」


カイト「これでダイソン・スフィアは巨大な鉄屑!行け!!《銀河眼の光子竜》!!」


●「“破滅のフォトン・ストリーム”!!!!」



 ギャラクシーアイズの口元に収束された光の粒子が一直線にダイソン・スフィアを狙います。



X「その手も私は想定内だ。私はダイソン・スフィアのもうひとつの効果を発動!!」

カイト「何!?」

X「ダイソン・スフィアは、オーバーレイユニットがゼロで攻撃された時、墓地からオーバーレイユニットを復活させる!」
「この瞬間ダイソン・スフィアの最初の効果が発動!!オーバーレイユニットがある時、相手モンスターの攻撃は無効になる!」


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 ダイソン・スフィアの中央の太陽からエネルギー波が厚壁となってフォトン・ストリームを遮ります。


「無駄だカイト、ダイソン・スフィアは、何人たりとも破壊できない!」


遊馬「カイトのライフはもう200しかねぇ・・・次のターンが来たら・・・。」



カイト「オレは・・・1枚カードを伏せてターンエンド!」

X「私のターン、ドロー!」


遊馬「来るのか!?」

アストラル『ダイレクトアタック・・・』


○「私は装備魔法《重力砲(グラビティ・ブラスター)》を発動!!」


《重力砲》
装備魔法
1ターンに1度、装備モンスターの攻撃力は400ポイントアップする。装備モンスターが戦闘を行う場合、その相手モンスターの効果は無効化される。


カイト「何!?」


X「このカードは、装備したモンスターの攻撃力を1ターンに1度、400ポイントアップさせる。そして、相手のモンスターの効果を無効にする!」


遊馬「どうしてXはダイレクトアタックをしない?」

アストラル『なぜこんな手を・・・』


X「カイト、お前なら解るハズだ。勝つだけでは不十分。私の勝利は、お前の象徴 銀河眼 を粉砕する事で完結する!やれ!!ダイソン・スフィア!!」


 太陽から抽出したエネルギー波が、装着された《重力砲》に充填され、指向性を持つ重力波として降り注がれる。

 赤色光線に貫かれる銀河眼。


小鳥「ギャラクシーアイズが!!」

遊馬「カイトぉ!!」


○「罠発動!!《ミラーシェード》!!」


《ミラーシェード》
通常罠
自分のライフポイントを半分払って発動する。このターン自分への戦闘ダメージは0になる。


「このカードは、ライフを半分にする事で、オレが受けるダメージを無効にする!!」


カイトLP200→100


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「ぐああああああああああああああああ」



 無効にしたのになぜか吹っ飛ぶカイト。



『カイトサマー!!』

小鳥「無理よ!勝てっこない!!」

遊馬「カイトが・・・負ける。」


アストラル『カイトのライフは100。Xのライフは無傷。いかにカイトでも・・・これでは・・・。』


X「カイト、苦しかったろう。辛かったろう。だがもういいんだ。君はここで、全ての苦しみから解放される。ナンバーズハンターの使命からも、ハルトの、苦しみからも。」
「それが私が、君に懸けてあげる最後の情けだ」


「違う。」


「!?」


カイト「オレは・・・これまで一度だって・・・ハルトをオレの苦しみだと、思った事など無い!!!」

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X「――。」

カイト「あいつは・・・ハルトはオレの全てだ!生き甲斐だ!!」


遊馬「カイト・・・。」


カイト「あいつはオレに、希望を与え続けてくれた。オレは諦めない、オレの事も、ハルト事も」

X「いいだろう。来るが良い。」




カイト「オレのターン、ドロー!!!」


「これは―――――。」


 カイトがこの状況でドローしたカードは、魔法カード。


「このカードがオレを・・・。オレを救うと云うのか・・・。ハルト。これが、オレの運命!!」


●「オレは魔法カード《未来への思い》を発動!!」


《未来への思い》
通常魔法
自分の墓地からレベルの異なるモンスター3体を選択して特殊召喚できる。この効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力は0になり、モンスター効果は無効になる。また、そのモンスターをエクシーズ素材としなかった場合、このターンのエンドフェイズ時に、自分は4000ポイントダメージを受ける。


X「何!?何だそのカードは・・・!?わ・・・私が知らないカードを、お前が・・・。」


 なぜナンバーズハンターになってからのカイトのデッキをXが知ってるのかは置いておこう。きっと紋章の力だよね!



X「そんなカードが、お前のデッキにあったなんて・・・。」

カイト「どんなにオレの手を知り尽くしたあんたでも、このカードの事は知る訳がない。なぜならこのカードは、人生でたった一枚、親父から貰ったカードだからだ!」

X「!?」

遊馬「カイトの親父・・・Dr.フェイカーから・・・?」


カイト「オレはこれまで一度たりとも、このカードを使った事はない。」

X「馬鹿な・・・。父を憎むお前が、そんなカードをデッキに入れていたというのか!そんな事があるというのか!?」


遊馬「当たり前だろそんな事!!誰だって家族を守りたい!!あんた達が家族を守ろうとするようになぁ!!だから、カイトもそのカードを持っていたんだ!!自分の家族にだって、希望があるって!!」

X「家族の希望・・・!」

遊馬「だから・・・カイトは―――」

カイト「黙れ!貴様にオレの心を、代弁して貰う必要は無い。」


 それじゃあ遊馬の言っている事は、カイトの心って事なんですかね。



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●「魔法カード、《未来への思い》。このカードは、墓地からレベルの異なるモンスターを3体召喚する!甦れ、《銀河眼の光子竜》!!そして、《フォトン・スラッシャー》、《フォトン・パイレーツ》!!」

《銀河眼の光子竜》
ATK3000→0


《フォトン・スラッシャー》
星4/光属性/戦士族/攻 2100/守 0
自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、このカードは特殊召喚する事ができる。自分フィールド上にこのカード以外のモンスターが存在する場合、このカードは攻撃する事ができない。
ATK2100→0



《フォトン・パイレーツ》
星3/光属性/?族/ATK1000/DEF1000
自分の墓地の「フォトン」と名のついたモンスター1体を選択してゲームから除外する。このターンのエンドフェイズ時まで、このカードの攻撃力を1000ポイントアップする。この効果は1ターンに1度しか使用できない。
ATK1000→0


「ただしこの効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効となり、攻撃力はゼロになる。」




X「無意味だなカイト、攻撃力はゼロ。しかもレベルが違うモンスターで何ができる!!?」


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カイト「果たしてそうかな?」

X「何!?」


●「魔法カード《シフトアップ》発動!」


《シフトアップ》
通常魔法
自分フィールド上の最もレベルの高いモンスター1体を選択して発動できる。このターンのエンドフェイズ時まで、自分フィールド上の全てのモンスターのレベルは選択したモンスターのレベルと同じになる。

「このカードは自分フィールドのモンスターのレベルを、最も高いモンスターのレベルに揃える!!オレは全てのモンスターをレベル8にアップする!!」


《フォトン・スラッシャー》
★4→8
《フォトン・パイレーツ》
★3→8


X「何!?」



「オレは、レベル8のギャラクシーアイズと、《フォトン・スラッシャー》、そして《フォトンパイレーツ》をオーバーレイ!!!」


「3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!!」


【逆巻く銀河よ。今こそ怒涛の光となりて、姿を表すがよい!!】


●「降臨せよ!!我が魂《超銀河眼の光子龍》!!!!」


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《超銀河眼の光子龍》
ランク8/光属性/ドラゴン族・エクシーズ/ATK4500/DEF3800
レベル8モンスター×3
「銀河眼の光子竜」を素材としてこのカードがエクシーズ召喚に成功した時、このカード以外のフィールド上に表側表示で存在するカードの効果を無効にする。1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。相手フィールド上のエクシーズ素材を全て取り除き、このターンこのカードの攻撃力は取り除いた数×500ポイントアップする。さらに、このターンこのカードは取り除いた数まで1度のバトルフェイズ中に攻撃できる。


●「この瞬間、フィールド魔法《コズミック・フロンティア》の効果が発動!!エクシーズ召喚に成功した時、カードを1枚ドローできる!」


●「超銀河眼、効果発動!!」


「“フォトン・ハウリング”!!」


「超銀河眼がエクシーズ召喚された時、超銀河眼以外の全てのモンスター効果を無効にする!!」


 ネオ・ギャラクシーアイズから鳴り響く粒子音波が、ダイソン・スフィアの光を奪っていく。エネルギーに満ち溢れていた宇宙コロニーは、突如その光の輝きを失い、活動を停止した。


X「ダイソン・スフィアが・・・!」


●「オレは魔法カード《ビックバン・パニック》を発動!!このカードは、相手フィールドの表側表示の魔法・罠を相手のオーバーレイユニットに全て変える!!」


《ビッグバン・パニック》
通常魔法
お互いのフィールド上に表側表示で存在するモンスターエクシーズ1体をそれぞれ選択して発動する。お互いのフィールド上に存在する全ての魔法・罠カードを自分と相手のモンスターエクシーズの下に重ねてエクシーズ素材とする。その後、選択した自分のモンスターエクシーズ1体の攻撃力はこのカードの効果でエクシーズ素材としたカードの枚数×800ポイントアップする。


ダイソン・スフィア
ATK3200→2800


「さらに、そのオーバーレイユニット1つにつき、オレのモンスターの攻撃力は、800ポイントアップ!」


《超銀河眼の光子龍》
ATK4500→5300


●「さらに、オーバーレイユニットを1つ使い、超銀河眼の効果発動!!ダイソン・スフィアのオーバーレイユニットを全て吸収!!吸収したオーバーレイユニット1つにつき、500ポイント攻撃力アップ!!」


《超銀河眼の光子龍》
ATK5300→6800


カイト「そして、超銀河眼は吸収したオーバーレイユニットの数分だけ、攻撃可能となる。」



「オレはあの時から、ずっと心のどこかで・・・。あんたに追いつこうとしていた・・・。今、やっと・・・・。」


 その声がカイトの中だけのものなのか、それは解らないが、その言葉を察したかのように、Xは構えていたデュエルディスクを下ろした。


●「《超銀河眼の光子龍》!!!」


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「“アルティメット・フォトン・ストリーム”!!!!」




 粒子と呼ぶには余りに矮小な、圧縮された光が暴力的な輝きを放ち続けて、三連並走の赤色光線が、一直線にダイソン・スフィアを貫き、クリスに降り注いだ。


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 己の中で恒星のエネルギーを維持できなくなった宇宙コロニーは、ネオ・ギャラクシーアイズの光子線によって爆発。その原型を大規模に崩しながら、クリス共々吹き飛んだ。



クリスLP4000→0




 その時、彼は何を感じていたのだろう。父の復讐が果たせなかった未練か。自分の実力の未熟さか。弟子に越えられてしまった虚しさか。彼の前には弟達の顔が浮かんでいた。その昔、いつも3人で遊んでいた頃の・・・。



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「カイト・・・これが君の強さか。」



 今更気持ちを変える事なんてできない。


 その手に握るはあの時の自分と父親の姿。



X「復讐の先にあるのは、虚しさだけだ。そんな事は、私にも解っていた。」

カイト「X。いや、クリストファー・アークライト・・・」

X「その名前で呼ばれるのは、久しぶりだよ。」


遊馬「それが・・・本当のXの名前・・・。」


クリス「父と共に、自分たち家族の名を捨てた・・・。カイト、私は父を救いたかった。だが、異世界から戻ってきた父の心は、既にDr.フェイカーへの復讐に憑り付かれていた。」


 まるでそれが自分の罪であるかのように、クリスは語る。


「私には、それは止められなかった・・・。だが・・・それが親子ってものだろう?」

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カイト「違う。」

クリス「!?」

カイト「オレは親に抗うために戦っている。いつかハルトの事が解決した時、この手でDr.フェイカーとケリを付けるために。」

遊馬「カイト・・・。」


クリス「そうか・・・君はそんなに強くなったのか・・・。」

カイト「クリス。あんたの想いはオレが受け継ぐ。オレが代わりに、トロンとケリを付ける。」

クリス「カイト・・・。」



 その時だけ。クリスがカイトを見る眼差しは、弟達を見ている時のそれだった。


クリス「君たちは・・・私の本当の・・・弟だった・・・。」


 その言葉を最後に、まるで自分の意思とは関係無いかのように。次元に吸い込まれて消えていくクリス。遊馬がVを最後に見た時のように・・・。



カイト「クリス・・・・。」


 クリスの跡に残ったのは、《No.9 天蓋星ダイソン・スフィア》。え、これ1枚・・・。クリスが他にNo.を持っているのかは不明(そもそもデュエル中に出したNo.しか回収でkないルールでもあるのかね)だけど。とりあえず、あれだけ「まだ私が動くときでは無い」と言っていた兄様がNo.たった1枚で退場とは悲しい。というかOCGしてもデッキ組めるだけ枚数が無いんだけど・・・。




遊馬「カイト!待ってろよ、次のステージでオレも必ず!」

カイト「・・・。行くぞ、オービタル」



 遊馬を一瞬見つめ、オービタルの飛行モードで飛び去っていくカイト。少しだけ、距離が縮んだような気がした。













 そうしてようやく彼は眠りにつく。


 それが紋章を持つ者の力の代償。強力なその力は、ナンバーズを従えるために必要不可欠。しかし、敗れた今となっては、その体を動かす力も残されない。


 既にベッドには弟が眠っている。昔のように、とても安らかな顔をしている。


 何にも縛られず、何にも囚われずに眠るのは何年ぶりだろうか。ベッドにそっと寄りかかって、彼は瞳を閉じる。

 不思議なほど、体は軽かった。


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 答えの出ない現実から。彼は、意識を閉じた。


「いっしょに・・・ねむろう・・・。」










遊馬「父ちゃんは、オレとお前で、トロンとDr.フェイカーを止めろって言ってるんだ。」

小鳥「遊馬・・・。」

遊馬「ああ!!やってやる!!オレもガツンと言ってやる、自分勝手な大人たちに!!」




 今はただ前へ。ぶつかり合う魂は、いつだって迷い続ける。









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次回「シャーク撃沈!悪夢のファンサービス」


 サブタイでネタバレしてる上に、作画と展開が不安過ぎるwwwwwwwwww




 

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