徒然なるままに。

□夢
1ページ/1ページ

 ふわりと雪が舞い降りてきた。
 無意識のうちに手で受け止めると、当たり前だがそれは解けてしまう。
 残るのは幾らかの冷たさと、喪失感、それから寂しさだけだ。
 そうなることはとっくに解っていたはずなのに、なぜか次々降ってくる結晶を受け止めることをやめられなかった。
 ……俺は、それを自分のものにしたかった。
 そうすることで壊れてしまうと知っていたのに。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ