夜想曲ーa nocturneー
□*闇堕ち篇*
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淳輝の発言に由比は驚いた
「命を削る…?」
『記憶操作担当適合者』として淳輝は任務を真っ当しようとしている。
だか…不完全な能力のせいで、命を削っていた。
淳輝は由比達が、驚いている事に気づかないまま
ポツりと呟き始めた
「いつでも死ねるんだこの能力に蝕われてもいい。
だけど、弟を残していけない」
『(どうして…?こんなに苦しんでいたのを隠して居たの)』
"親友"が、
こんなにも苦しんでいた事にも気づかず…
自分の苦しみを押し付けていた"と、
由比は血が出るくらいに唇を噛んだ
その行為に、和仁が震えながら手を伸ばした。
「広瀬先輩」
由比は、和仁の声が微かに震えているのに気付き…
「ごめん…顔観ないで…」
と、和仁を抱き寄せた
和仁は由比が泣いているのに気付き、
そのまま抱きしめられるのと
同時に夏生が淳輝に近寄り
「淳輝くん…あまり自分を責めない。
君は好きで命を削ってる訳じゃないんだから。
命を削りたくないなら、
使いこなせるように鍛えればいいんだよ!!」
と、呟いた。
その呟きは、淳輝が隠している
"ある秘密"に触れようとしているのに似ていた。