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□MemoryS
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流れる景色
消えた人影
風が吹いた


「悲しくはないのか?」
誰かがそう言った






夢を見る
残酷だな
いつも現実は


「何が見えてるんだ?」
誰もがそう言った




時に塗り替えられていく足跡
戻るべき場所はもうここにはない


激しく高鳴るだけの鼓動感情
血も涙も枯れるほどに流してきた


オマエは求めていない
オマエは求めていなかった
俺を求めていなかった




咲かせた花も散っていく
あの日を繰り返し
こうなった今俺は感じる
傷を重ね続けてた
愚かな過ちを


いつの間にかいなくなったオマエ
まだ俺を覚えているか?
今も何処かで
同じ空を見上げているのだろうか






失ったものは還らない
いつか世界が終わる時
優しい泣き顔を見せる
オマエの昨日を抱こう




手探りで来た
いつもそうだ
けど何一つ期待などしていなかった
むしろ早く終わってしまえばいいと
そう思っていた






雲は流れ
色が変わる
朽ちた明日


「いつまで縋るんだ?」
誰かが言った




違う縋る過去もない
俺に残されたモノは


もうここには本当は無いんだ
だが捨てることを怯えている

オマエの記憶を無くしてしまう気がして



どんな距離だろうが
記憶だけは変わらずに残り続けていく


消すことは誰にも出来ない
俺は忘れたふりをしているだけだ


オマエを探すことを
恐いと感じてしまうから






咲かせた花も散っていく
時には逆らえずに
人は変わっていく
いつまでも同じ場所にはいない


違うオマエを見つけてしまうこと
俺は立ち尽くしている
呆れ果てられようとも
何かを失い続けている
本当の意味を知らずに

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