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□届けぬ願い
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あれから
どれだけ時が流れても
自身の中
消せない傷が残ってる


心疼く瞬間に涙を流した時のような
そんな曖昧な感覚に存在を確かめた




苦しみは終わらない
手で直に心臓を掴まれてるような
そんな違和感をずっと抱いている


もし
もう一度




過去に戻り何かをやり直せるなら
そんなことばかり考えてしまう
願いを届けず心に留め閉じ込めたら
またいつもの顔で笑えるように




冷めた夜
瞼を閉じ朝を待とう






無機質な音が響き続けている部屋
真っ暗にして自分の鼓動を聞いた
生きてるってことは素敵だってさ
誰かが言っていた気がするけれど


それはオマエが恵まれた生き方をしてきたからだろ?
勝手なことを無責任に言葉に出来るような浅い人間が
たいした苦悩を味わったとは到底思えない




随分自分を買い被ってる
だからそんなことばかり
言って善人面してんだろ
オマエは人に好かれたいだけ


俺を知ろうとさえするな
本音を曝してみろよ
嘘じゃないのならな


死んだふりをしているのは
俺がこうしなければいけない
理由があるからだ






届けない願い
俺の勝手だ

答えを求める空しさを
俺は知っている


臆病だとはわかっている
朝を迎える苦痛を感じる


俺自身にも
吐き気がする
願いなど
閉じ込めた心ごと潰せ


俺は笑ってはいけない
俺は生きてはいけない
死ぬべきなんだよ


生易しい言葉は飽き飽きだ
これが本音さ
俺に優しさなんて似合わない


そう思うだろ?

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