しょ―と
□やきもちU
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「ひじかたさ―ん!」
「お前、仕事ほったらかしてどこいってやがった!」
「ちょっとそこまで!」
「あのな―、てめぇはいつもいつも…」
「そんなことよりも、土方さん!」
私は、長い長い土方さんの説教なんか聞きたくなかったので土方さんの言葉を遮った。
「この猫ちゃん、屯所で飼ってもいいですか?」
私は、じゃ―ん!と腕で抱えていた猫ちゃんを土方さんの目の前に出した。
「はあ?だめだ、んなもん」
「え〜、何でですか?」
「何でもだ!お前は…」
「あ、この猫ちゃんオスだ―っ」
「おい、人の話しを…!」
「あ!この猫ちゃん汚れてる。屯所に帰ってお風呂に入れてあげなきゃ!」
「は!?だめだ!」
土方さんは、慌てたように私が抱えていた猫ちゃんをひっぺがした。
「あ!猫ちゃん!」
「猫は飼っていい、そんかわり風呂は一緒に入んな!俺が入れる!!」
「え―!」
「決まりだ!」
鬼の副長?
(土方さんってそんなに猫ちゃん好きだったんですか?)
(うっせ―、黙ってろ)
(もしかして、やきもち?)
(ちげ―よ、ばか)
090411