たからもの
□†ことのは†
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†ことのは†
「…アル、たまんねえ…」
「ど、うしたの?」
「なあ、こういう時、何て言ったらいいんだ?」
エドワードは、猫のように、光彩を煌めかせアルフォンスの腹に乗り上げてくる。乾くのか、唇を舐めてみせた。
「うん…そうだね。」
濡れた唇から目が離せない。笑みを深め、兄がゆっくりとボタンを外して、シャツをはだければ、中は何も着ていなかった。艶めかしい素肌が直に覗いて、アルフォンスは素直に掌を滑らせた。
「くすぐってえな…」
楽しげにくすくすと笑い掌を避けながら、エドワードもアルフォンスのシャツを手遊びするように脱がしていく。露になった鍛えられた腹を撫で、時折、臍にイタズラする。
そして、そうと解るよう、下肢を揺らめかせた。酷く淫らに。
「なあ…何て言えば、いいんだ?」
アルフォンスは身を起こした。
「何も言わなくていいよ。…強いて言えば…」
唇をぶつけるように啄む。まるで組み手の間合いをとるように、唇を重ねる。その間も、互いの下肢を包む邪魔な物を取り払い、触れる肌の感触に逸る。笑えるぐらいに、余裕がない。
「強いて言えば?」
「愛している…で十分だよ」
水渡つぐむさまサイト
『プラチナ』三周年記念フリー小説
頂戴しちゃいました!
おめでとうございます!
・・・・・・
はい、お言葉どおり、うちの拙いサイトに連れて帰らせていただきました。本当に素敵なお話、この寒い時期に暖まりました!
ありがとうございます!!!!
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