A serial novel

□夕闇メモリズム U
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屋上で聞くチャイムは破壊的音量だとしみじみ思う。
朝に続いて最低な目覚めだ。
その音に飛び起きた哲雄は、うるさそうに耳を擦った。


鼓膜の奥で耳鳴りがして、こめかみにも痛みが走る。


顔を一撫でしてから重い腰を上げ、網目の外の景色を眺めた。




何か、夢を見ていた気がする。


朝と同じだ。
覚えているのは一つだけ。




疲れる夢だった。




それでも、何故か。




胸が締め付けられるように、痛かった。




…To be continued
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