GX一般向け小説

□幸せのかけら 
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幸せのかけら
      Precious Time
     

特別教室に授業終了のベルが鳴り、留学生のための特別講座「日本独自のカードとその使用方法について」がようやく終了した。

「それでは今日の講義はここまで。来週、簡単なテストを行うので、各自勉強しておくように。」

そう言うと講師の沢中は教室を出て行った。
それを確認した留学生のひとり、ヨハン・アンデルセンは大きくため息をついた。

「Hey,Johann,どうした?」

声をかけてきたのはサウス校から来た留学生、ジム・C・クックだ。
気さくで明るい性格、頼りがいもあるので、皆に好かれている。

「いや、俺本当はデスクワーク苦手でさ、別に事前に勉強しなくてもそのカード出された時に臨機応変に対応すりゃいいじゃないか、とか、つい思ってしまうんだよな。」
「りんき・おう・へん?」
「あ、ごめん、えーと、case by caseかな?」

ヨハンは首をひねりながら答えた。
最近は日本語で考えるのが常になっているので、英語でぴったりの言葉を捜すのは結構難しい。


「Oh!アンダスタン!全くヨハンの日本語はワンダフルだな。とてもデスクワークが苦手とは思えないが。」
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