GX一般向け小説

□家族 Johann's Family
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家族 Johann's Family

ここは童美野町のホテルの一室、今日もデュエルバカな二人、十代とヨハンはデュエルに興じていた。

「くっそー、負けたぁ!」

そう叫んで床に倒れこんだのは十代の方である。

「うー、今日はイマイチ引きが良くないぜ。どうしてネオスが来ないんだよ。」
”シャッフルしたのは君だ。私に文句を言われても困る。”

ネオスが答える。

「そりゃ、そうだけど。それとヨハン、アメジスト・キャットを召喚するたびにダイレクトアタックするのやめろよ。あれ、ダメージでかいんだよ、精神的に。」
「あっはは、ごめん、ごめん。つい十代の引きつった顔が面白くてさ。」
「ヨハン、お前性格悪いぞ。」

”ごめんなさいね、十代。痛かったでしょ。”
当のアメジスト・キャットが話しかけてきた。思いっきり引っかいといて、痛かったでしょもないもんだ。
「当たり前だろ。お前のツメ、超合金か、それともダイヤか?」
”うふふふふっ”

「でもさー、いいよな、こういうの。」
「何が?」
「ヨハンがいるとさ、精霊たちといっぱい喋れるじゃん。なんか大家族ー、って感じで楽しいぜ!オレって一人っ子だからさ、こういうの憧れてたんだよな。ところでヨハンには、きょうだいいるのか?」

その質問に深い意味はなかった。だが、きょうだいと聞いたとたん、今まで楽しそうに笑っていたヨハンの顔から一瞬にして笑いが消えた。
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