GX一般向け小説
□7月7日
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7月7日 We Wish
ここはレッド寮の十代の部屋。
下の食堂で夕食を終えた二人は、さっそくデュエルを楽しんでいた。
「俺のターン、ドロー!」
ヨハンが宣言する。
カードを見て、にっこりしたヨハンの様子に十代はたじろいだ。多分、キーカードが来たんだろう。この状況なら・・・。
「魔法カード、宝玉の導きを発動。デッキから“宝玉獣”と名のついたモンスター一体を特殊召喚する。」
誰を呼び出す気だ。俺の予想が正しければ多分。
「来い、ルビー!」
やっぱり来たか。
特殊召喚されたのは、ヨハンの相棒、ルビー・カーバンクルだ。
攻撃力はわずかに300、だが、ルビーには決して侮れない効果がある。
「ルビーの効果発動!特殊召喚に成功したとき、自分フィールド上のマジック・トラップゾーンに存在する“宝玉獣”と名のついたカードを可能な限り特殊召喚することが出来る。さあ来い、トパーズ・タイガー、サファイア・ペガサス。」
やばい、この二体はヨハンのデッキの双璧、攻撃の要だ。
「そして、サファイア・ペガサスの効果により、墓地から“アメジスト・キャット”マジック・トラップゾーンに置く。さらに」
まだあるのか。
「手札から、宝玉の契約を発動、アメジスト・キャットを特殊召喚する。」
げ、宝玉獣四体かよ、と、十代が思っていると、
「そして、アンバー・マンモスを召喚」
通常召喚までしてきた。一撃必殺は必至だ。
よし、来るなら来い。
十代は身構えた。
ヨハンは楽しげに笑うと、
「まだだぜ。魔法カード、オープン!サイクロンを発動、十代の伏せカードを破壊する。」
と言った。
う、うそだろ、おい。
「ああ、俺の“聖なるバリアー・ミラーフォース”が!」
「じゃあ、遠慮なくいかせてもらうぜ。トパーズ・タイガー、フェザーマンを攻撃!そして、みんな、十代にダイレクト・アタックだ!」
「うわあぁぁぁぁー」