小説置き場
□一緒にサボリタイム!
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真選組屯所。
そこでサボり魔沖田は、いつものようにあることをしようとしてた。
「(…さて、行くとするかィ)」
沖田がしようとしていること、それは『サボり』だった。
そして沖田は今、屯所から抜け出そうとしているのだ。ある人物にばれないように。
「出てくるんじゃねぇぞ、あのクソマヨラー…」
「誰のこと言ってるんだ、総悟?」
急に聞こえた声。その声に沖田はギクリと反応する。
振り返ると予想していた人物がいた。
「ありゃ、土方さんじゃありやせんか。どうしたんでさァ」
「どうしたじゃねぇだろ!お前またサボろうとしやがって!」
怒声が屯所に響く。けど、いつものことだから、沖田はさらりと言葉を返す。
「しちゃあいけないんですかィ?」
「当たり前だろ!」
「あ、赤い服を着た女が!」
バターンッ
土方の後ろを指す。普通なら嘘だと分かるような言葉だ。
だが、土方は近くの部屋へと飛び込む。
その隙に、沖田は走り出した。
「助かっ…あ、沖田!待て!」
待てと言われて誰が待つか。
そう思いながら、屯所を飛び出したとき、
「あ、総悟」
ピンク色の髪を三つ編みに束ねた、笑顔の神威がいた。
自分に会いに来た。そうだと感じ、神威の手を取る。
「ん?」
「いいから走るぞ!」
手を繋いだ沖田と神威は、そのままどこかへと走っていった。
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