幻想郷立東方高校 〜 highschool TOUHOU!!!

□東方高校 〜 春(しゅん)
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一週間後、それぞれの思いを胸に生徒達は戦場へと赴く…

凪沙「ってそんなに重い話でもないから」

晶夜「誰に突っ込んだんですか凪沙先輩」

凪沙「ん、こっちの話。そういえば君こそどうしたんだい?」

今現在、東方高校の生徒達はグラウンドに集められている。だが凪沙がいるのは保健室であり、この場ではなくグラウンドに居るべきはずの晶夜がここに居るのはおかしいのである。

晶夜「あ〜、眠たいんでサボりに来ました。昨日遅くまで非想天則のネット対戦やってたんで。先輩は?」

凪沙「うん、もう少し理由ってものを考えてこようか。俺は前の体育の時間で無茶をしてね。ちょっとした手当てだよ」

晶夜が真顔で言ったのに対し凪沙が冷静にツッコむと、奥の部屋から『保険の先生』こと八意永琳が両手に体温計やら試験管を持って出てきた。

永琳「…あら、晶夜君だったわよね。どうしたのかしら?」

晶夜「ちょっと寝不足で頭が痛いんです…」

永琳「あらあら、それは大変ね」

凪沙「ちょっと永琳先生、さっきの話聞いてました?」

晶夜の理由に困ったような笑みを浮かべる永琳に凪沙は冷や汗を流しながら尋ねる。
と、その横に一条の細い線が出来た。

永琳「すぐに校長先生に診てもらいましょうか?」

晶夜「スキマはらめぇぇ〜〜〜!!!」

開いたスキマから伸びてきた手によって晶夜は無理矢理スキマの中へと連行された。

凪沙「…先生、手早く済ませてもらえますか?俺もああはなりたくないので」

永琳「もちろんよ。今年こそあなたと手合わせしてみたいもの」


◆◆◆

ヒュウウウゥゥゥゥ…

晶夜「……ぁぁ…あ〜!!!」

どす…ん!!!

晶夜「痛た…やっぱグラウンドなんですね、わかります」

太陽の日差しを背に受けながら晶夜はグラウンドへと降ちてきた。ズキズキする頭を抑えながら周りを見ると、やはり自分と同じようにはるか上空から落ちてくる生徒の姿があった。

暁「やっぱり全員集まったのは一年生だけか」

晶夜「暁先輩…!」

晶夜の元へ来た暁がそう言うと、晶夜は驚いた様子で未だ落ちてくる生徒を見た。
おそらくあれは全員、二年生か三年生なのだろう。

暁「おっと、そろそろ開会式が始まるぞ?」


コンコン…

藍「…え〜ただいまから、東方高校学園行事『春季弾幕合戦 〜 ROCKON&BREAKOUT』を始めます!」

…わ〜…。

藍の開会宣言に対し、一年生は興奮した風にざわついたが二年と三年は絶望の顔をしているものがほとんどだった。

藍「まず、校長である八雲紫様よりお言葉があります」

紫「…ヒソヒソ」

幽々子「…了解よ」

藍「ゆ、紫様…?」

藍の言葉が聞こえなかったのか、紫は隣に居た幽々子との内緒話を続けていた。
藍が恐る恐る名を呼ぶとどうやら気付いたのかゆっくりとお立ち台?へと歩いて行った。

紫「あ〜…じゃあこれから皆には弾幕勝負をしてもらうのだけど、一つだけ言い忘れていたことがあったわ」

生徒「???」

紫「この行事には『先生方も参加する』から、その辺をよく考えておくように。いいわね?後は適当に死なないように頑張りなさい…あ、それともうひとつ」

生徒「まだあるの!?」

紫「この行事では『武器は一切使えない』から。妖怪や半妖の人達は爪使ったり角とか牙は反則だからよろしくね♪」

ニッコリ笑ってそう言うと、紫はマイクを藍に手渡してスキマの中へと入って行ってしまった。

藍「…え〜ではこれから始めたいと思います。最後に確認しますが、この行事は『敷地内で』、『最後の一人になるまで続きます』ので終わるのはいつになるか…」

生徒「先に言え〜!!!」

生徒全員からの盛大なツッコミがあった後、幽々子が運動会などでよくある音だけやたら大きい銃を構えた。

幽々子「じゃあ始めるわよ〜?よ〜い…」

紫「幻巣『飛光虫ネスト』」

ドンッ!!!!!

幽々子が引き金を引くと同時に上空から大量のレーザーが振り注いだ。二年生と三年生は去年の経験を生かしそれをうまく避けながら一斉に散らばったが、まったく無知である一年生の大半は突然のスペル宣言に反応が遅れて吹き飛ばされてしまった。

幽々子「もう紫ったら、少し早かったわよ?」

紫「ごめんなさいね、手元が狂っちゃったわ」

吹き飛ばした張本人は優雅に降り立つと辺りを見回した。そして幽々子に向かってニコリとほほ笑んだ。

紫「…今年は中々楽しめそうね」

幽々子「でも今年も『私達』の優勝じゃないかしら?」

紫「さぁ…どうかしらね?」

紫の突然の攻撃を回避した生徒達は散らばりながらもあちこちで弾幕勝負を展開していた。そんな中、晶夜と暁はグラウンドの端にある廃屋に隠れていた。

暁「晶夜君、僕は一度ペアの人と会ってくるから校舎に戻るけど、君はどうする?」

晶夜「俺は…」


1.ついて行く!

2.別行動!  ○

3.じっとしてる
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