東方時流伝

□東方家族日記
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簡単な設定紹介

・嫁…幽々子(CV:能登真美子)
・姉…空
・妹…輝夜、妹紅

〜下から始まります〜










両手が、痛い。というか痺れてる。
目を覚ました瞬間に感じたその感覚に反射的に飛び起きそうになった。

「!!?!?」

だが出来ない。何故なら…






「………何この状況」

左を見て目に入って来たのは妹の寝顔。
右を見ても目に入ってくるのは妹の寝顔。
そう。両手を枕にして妹二人が気持ちよさそうに眠っていたのだ。

一見すればまさに両手に華の恰好なのだが
問題はここは家であり
それはつまり





ガチャリ

「あ………」

「おはよ〜あなた〜…って、何してるのかしら?」



…私の嫁が居るという事だ。

どうしよう。なんかすごい笑顔でこっちを見てるんですけど。

「………」

笑顔の筈なのに後ろに般若が見えるのは何でだろう?
さっきまで気持ちよく眠っていた筈なのに…おかしいな、やっぱりまだ疲れているのだろうか?
だったらもう一回眠ろうか…いや、駄目だな。眠った瞬間にもう二度と起きれないようにされてしまうかもしれないし。

ツカツカツカ…

嗚呼、こっちに来た。ごめんなさい。何がって?私にも良く分からないんです。だってしょうがないじゃない?目が覚めたら両隣に自分の妹が寝ているんだよ?想像してみればわかると思うけどこれってハンマーで殴られたぐらいの衝撃なんだよ?その衝撃でパニックになってそこに自分の大事な人が来たらさらにパニックになることは当然でしょう?


…と、言葉に表そうとしたけど言葉にならない。
幽々子はもう目の前。動けないから逃げ道は何処にもない。
万事休す。

「……えっと、これ、は、その…」

「…楽しそうなことしてたみたいねぇ?」

なんか、頭の中の警報機が物凄い音を立ててレッドランプを回しているんですけd…あ、壊れた。
そのまま私の頭もパーフェクトフリーズ。ただ目の前の現実を見ることしかできなくなった。



「私も混ぜて頂戴な♪」

…は?

「…駄目なの?」

うぐっ!そんな困ったような眼で見つめられても…あっ、なんか涙目も追加されちゃった
し…正直………可愛い。

「返事がないってことは…オッケーね!」

何で!?

そんな疑問の言葉は上に覆いかぶさって来た幽々子の唇に吸い取られてしまいました。
喰らいボムおいしいです。

「ん〜……んっ…あれ?」

そこでようやく、というか空気を読まずに妹の一人、妹紅が目を覚ました。

「おはよう妹紅。相変わらずお寝坊さんね〜」

「あぁ…おはy………」

寝惚け眼を擦りながら返事をしようとした妹紅だったが、そこで覚醒。
状況を一気に理解したのか、はたまた理解しようとしてオーバーヒートを起こしたのかこちらを見たまま固まっていた。

「ふふっ、子供にはまだ早かったかしら?」

いや、どう見ても教育上よろしくないです。自分の父親と母親が目が覚めた瞬間、ベットの上で抱き合っているのですから。

「う〜ん…おはよ〜」

そう思っているともう一人の妹、輝夜も目を覚ましたようだ。
妹紅と同じく眠そうに目を擦りながら挨拶をしてくる。

「おはよう輝夜。もうすぐご飯だからお部屋に戻って着替えてきたら?」

「うん…そうする……」

「あ、妹紅ちゃんも一緒に連れて行ってね」

「は〜い…」

寝惚けているのかフラフラと危なっかしく立ちあがるも、凍っていた妹紅の手を引いて自室へと引き上げていったようだ。


「…さ〜て、じゃあ私達はもう少し休んでましょうか?」

え?もう朝ご飯が出来るんじゃ…

「ああ、心配いらないわ。空に任せて来てあるから♪」

…ゑ!?それってヤバいんじゃ…

「大丈夫大丈夫!いざとなったら…ね?」

ね?と言われても…
あ、ちょ、ちょっと……

アッーーー!
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